第162話 4人パーティー
手入れを終えた武器を受け取り、宿に戻ってカーヤの参入を相談する3人。
「悪い親子には見えないよなぁ」
「それはそうだけど、悪魔魔法とか人によってはそれだけで忌避されるのよ」
「少しの間だけ、互いにお試しするのでは?」
ということで、明朝にその旨を告げにカーヤの両親の店舗兼住宅に行き、一緒にダンジョンに向かうことにする。
カーヤが一番年上であるが、まだ不慣れもあるのと女性ドワーフだと不要なトラブルになる可能性もあるため、ハリーがパーティーリーダーを継続とする。名前だけの面もあるのも理由ではあるが。4人パーティーにした旨を冒険者ギルドに届けてからダンジョンの13階に潜る。
カーヤは両手斧のため前列の方が良いとなり、ハリーが左手に盾なので自然と左前に、後列では連携が必要な槍になりえるリリーはハリーの後ろに、サラは魔法の場合あまり前衛の動きに関係ないのでカーヤの後ろに、という隊列に決まった。
昨日の地図作成の続きに向かう途中で、カーヤはちょっと待ってねと壁にピックを振り下ろす。少しすると、これが鉄鉱石と言って3人に見せてくれる。この場所はほとんど採掘されつくしているからもう行こう、と言う。3人には他との違いもまったく分からなかった。採掘が初級レベルのカーヤには見分けがつくらしい。
もう少し進んだところでオークが3匹現れる。サラは、悪魔魔法と召喚はしばらく使わないことにして、≪火炎≫と≪氷刃≫のみにする。それでもハリーとリリーの武技の使用により、問題なく倒しきることができた。カーヤも鉄級冒険者としてオーク1匹ぐらいには問題なく対応できていた。
サラの魔剣でこっそり吸血しながらの解体が終わった後、3人が見た目より多くの収納ができる袋にしまうことをカーヤは見かけるが、
「良い物を持っているのね」
「ダンジョンで運良くね」
ぐらいの軽いやり取りで終わった。
夜になるまでの間、ホブゴブリンやオークとたびたび遭遇するも問題なく対処しつつ、カーヤが所々で鉄鉱石を採掘することになった。その時には他の3人は見張りかねがね休憩する。昼食や夕食ではハリーが調理する間にカーヤは武器の簡単な手入れをしてくれた。
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