第95話 魔石再生
無色透明になった魔石に魔力注入をすると色がつくことに驚いたサラ。
魔術師委員会で聞くと、魔力操作が得意であるなら自身の魔力を注入して魔道具などに再利用できるようになるとのことであった。ただ、錬金術師の副業的なものであり、積極的には広めていないと。
魔法使いそのものも知識を広めないだけで、実は1,000人に1人よりもっと増やせるのだろうと気づいていたサラは、これもか、と思うところがあった。まぁ魔道具を使える裕福な人たちは少なく、王都など大きな街でないとそこまでの需要もなく広げる意味もあまりないのであろうか。
魔法そのものは苦手だが、武器に魔力を込めることで武技アーツを使いこなしているハリーに、同様にやってみることを頼む。
ハリーは戸惑いながら、片手剣の武技≪斬撃≫などと同様に、無色透明になった魔石に魔力を込めるようにしてみる。
「おぉ何だこれ!?」
と、サラの狙い通り、無色透明であった魔石に色が着きだした。
「つぎはリリーもお願い」
「わぁ、すごいね、これ」
と、リリーではさらに色が濃くなるのが速かった。
「速さは、魔力総量の差か、魔力操作技術の差か・・・」
「どうせ俺は・・・」
と、また落ち込むハリーであった。
魔力も使うことで訓練になり上限を向上できることを踏まえると、日々の使い切れない魔力を使った訓練に使えると考えるサラ。特に魔力をあまり使用できていないハリーには訓練道具として元ダンジョンコアを、リリーには元Cランク魔石を渡すことにした。色が濃くなってくれば魔剣で吸収して無色透明に戻せば良いと。
水精霊シルビーに祈る以外に魔石を捧げるときも、魔石から色が抜けただけになっており、もしかすると神殿などで神にささげるときでも同様なことを行っているのだろうか、それとも直接魔力を捧げる効果的な方法があるのか、と考えるのであった。
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