第89話 オーク村襲撃
斥候部隊が拠点に戻り情報共有を行い、襲撃作戦をオンハルトが告げる。
オークの総数が不明ななか、無理はできないため、危なければ拠点に戻ることを優先。
その前提で、日ごろのパーティーをベースに班割を決める。すなわち、オットマーたち4人、ヘルムたち3人、ハリーたち3人、剣士2人+弓士1人、剣士2人である。
そして、オットマーたち4人とハリーたちの3人が東門、残りヘルムたちが西門にわける。まずそれぞれ門番2匹ずつをできるだけ静かに倒す。その上で、斥候もできた剣士2人が、地上面の建屋で寝ているオークを静かにしとめてまわる。騒ぎで寝ているオークが居なくなれば、用意してきた油壷で建屋を燃やしてまわる。最後にオークの長が居ると思われる崖の中段の大きな建物の攻略に向かう。
乱戦になった段階で、一番強いオットマーたち4人が村の中心部で戦い、ヘルムたちは西門から逃げ出さないように門を守るようにして、村の中心部を援護する。ハリーたち3人も東門を守りつつ村の中心部へ遠隔攻撃を行う。
パーティーごとに作戦認識を確認しながら火を起こさずに夕食を取り、闇が深くなるのを待ちながら金属鎧のメンバは隙間に布などを詰めるなどして音が鳴らないようにする。夜も更けてから村に向かい、予定通り二手に分かれる。
約束しておいた小さな明かりで東西の2班は連携し、門番へ遠隔攻撃で奇襲する。弓矢≪穿孔≫を複数の弓士から、灯りが出ないように火魔法ではなく水精霊魔法の≪氷刃≫のサラなどである。無事に東西の門番2匹ずつ合計4匹を倒しきり、西門から剣士2人が寝ているオークの首をかりに、順に建屋をまわる。途中でオークの叫び声がしたため、オットマーのパーティーが村の中心部に走りこむ。その際に、建屋に火をかけていく。
西門側から寝首を搔いたため、西門メンバは少し村の内側に入りながら、起き出してきたオークたちに弓などの遠隔攻撃で牽制を行う。東門側のサラ達は門近くに陣取ったまま出てきたオークに≪火炎≫などの遠隔攻撃を行う。
作戦が上手く行きかけていると思われた折、崖の中段の大型の建物からひときわ大きいオークが数匹現れ、大声で咆える。
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