第76話 由来
しばらくはゲレの街から魔の森へ日帰りで狩りに行くことにした3人。
野営道具を持ち歩かない分だけ多くの素材等を持ち帰られること、合わせて薬草等も持ち帰られること、安全に熟睡できること、それにより昼間に多くの魔力を使うことができることによる効率向上が、朝夕の移動時間での効率低下を上回り、結果的には順調である。
また、質を下げた宿ではあるが、もちろん単なる野営よりは安全であり荷物も保管できること、また住めば都ということもあり、すぐに苦では無くなった。安宿ということは、泊まる人間の質も下がりやすく絡まれることもあったが、サラ以外の2人は上手くあしらうこともでき、サラが絡まれたときには2人が助けに入るのであった。
それにより、魔の森でも外縁でDランクやEランクを狩るぐらいであるならば日帰りで十分と思うようになった。最近、森から魔物があふれてきていることが3人にとっては好条件になっている。
外縁部で現れるのは、ゴブリン、オークなどの亜人系と、狼、猪、蛇などの獣系が主であった。たまにDランクの巨蟻ジャイアントアントや巨蜂ジャイアントビーという昆虫系も現れて、後者の場合は群れを呼ばれないうちに倒しきる必要があった。
領都でのように夜には、サラは魔法回復薬づくり、リリーは毛皮処置、ハリーは料理という副業にも落ち着いて取り組むことができ、そちらの技能の習熟度も向上させていく。
そうこうして日帰りの狩りを続けている中で、冒険者ギルドの受付以外にも顔見知りもできてきて、魔の森についていくつかの情報を入手できた。
魔の森とは、魔物が多い森という意味ももちろんあるが、少し奥に行くと樹木の魔物であるトレントばかりの地区もあるということ。これも魔の森の由来であると。
さらに最奥には誰も到達したことが無いと言われるほど深く、奥に行けば行くほど高ランクの魔物があふれているとのこと。
ゲレの街から何日か行った奥には、Cランク以上の魔物しかいないというダンジョンと呼ばれる魔窟があること。ゲレの街の近くにはもっと低レベルのダンジョンが複数あることなどである。
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