第41話 魔術師ギルド

3人はしばらく冒険者ギルドの会議室で待っていると、中年男性2人が入ってきた。


「待たせたね。まずは自己紹介をする。私はヤニクで、冒険者ギルドの職員」

と事務職の服を着た男から挨拶があり、

「私はモーリックで、魔術師ギルドの職員」

とローブを着た男からも挨拶がある。

「君たちはハリー、リリー、サラで良かったかな」

とヤニクから丁寧に言われると、緊張して頷くしかできなかった。

「よし。では、まず魔術師ギルドはわかるかな?」

と問われるも

「あまり」

としか答えられなく、

「じゃあ」

とモーリックが説明をする。


魔術師ギルドは冒険者ギルドと一部同一ではあるが別組織である。

冒険者ギルドは剣士や弓士などのように技術集団ごとに下部組織、分科会のような委員会が存在する。鉄級以上になると基本的にはどこかの委員会に属するが強制ではない。


ある意味では魔術師ギルドは冒険者ギルドの魔術師委員会でもある。

ただ、魔法を使える人が少ないこの世界ではその技術蓄積や習熟等を目的に、独立した魔術師ギルドというものが存在する。例えば魔術学校の運営は魔術師ギルドが行っている。

そのため、冒険者ギルド魔術師委員会と魔術師ギルドには片方にしか属さない者もいるが、両方に属する者も多い。


同様のことは他でもあり、鍛冶職人が商業者ギルド鍛冶委員会だけでなく、冒険者ギルドにも戦士として属していることもある。



今回は魔法陣など魔法的な話が中心になるとのことから、魔術師ギルドからも参加する、との説明であった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る