万能と狂犬
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「フーッ!!!!」
「【
ゴルトの突進攻撃を回避しつつ、上級剣士へとスタイルチェンジ。…始めろ、アド。
『了解しました。マスターとのリンクを開始…』
頭にアドの声が響く。まずはこの状況を打破しなければ…だが、それだけでは足りない。何にせよ、ここで俺達が負けるわけにはいかない。
「ウガアアァァァア!!」
「大した硬さと攻撃力だな…」
再び斧を振り上げ突進してくるゴルト。
「でも、そんな単調な攻撃じゃ…」
「ガアアアアァァア!!」
「やられねぇよ」
俺は剣を後ろに引き、構える…
【
俺はスキルを発動!
相手の近接攻撃を無効化し、カウンター攻撃を放つスキル【黒鉄流し】。
「ガッ!!?」
ゴルトの巨体が派手に一回転して転倒!
その合間に三連続の斬撃を放つ!!
「ウガアアアアアアアアアア!!」
だが直ぐにゴルトは立ち上がり、怒りの声を上げる。やっぱり大したダメージは与えられないか。まだか?アド…
『マスターとのリンク…52%』
もう少し時間を稼ぐ必要があるか…
♦
「うおらぁ!!」
オレ、マイルは大剣を振り下ろすが、ファニとかいうクール気取り陰キャ野郎にあっさりと躱される。だぁああ!!ちょこまかとメンドくせぇ!!
「っ!!」
オレはファニの投げてきた2本のナイフを大剣で防ぐ。さっきからずっとこの状態だ…。オレの周りを動きを止めずに走り回りながら、ちくちくちくちく陰湿な攻撃を繰り返してくる。近中距離併せ持った戦闘スタイルで波状攻撃を仕掛けてくるファニ。…反対にオレの攻撃はちーっとも当たらない!!
「あー…ブラストレーション溜まるわー!!」
ん?なんか違う?…フラスコ?…レーズン?…だっけ?
「…【毒撃】」
「っ!!」
ファニの野郎が短剣に黒紫色のオーラを纏わせて斬りかかってくる!
オレの冴えわたる頭脳が伝えてくる…
アレは危険!!!!
「ぬおぉぉぉ!!!」
オレは大剣で牽制しながらバックステップでファニの攻撃を回避。
「…くっそ、鬱陶しいなぁ!【
「………」
オレはファニの攻撃直後を狙って、大剣を振り下ろす!…が
だあああぁぁぁあ!!表情一つ変えずに避けやがる!!
こっちとしてはせめて、“くっ!!”とか“なにっ!?”とか言って頂けるとテンション上がるのになぁ…。
「ぬー…」
こういうメンドクサイ奴が相手の時は、ナギが居てくれると助かるんだけどな…。
「………」
んー、ナギもナギであのデカいのに苦戦してるようだな…。ナギと合流出来れば色々とやりようもあるんだが…仕方ない、コイツはオレがメッタメタにするしかないか。
とはいえ…
「【
「なぬっ!?」
目の前にいたはずのファニが一瞬でオレの背後に移動!!
なんじゃそりゃああぁぁぁ!!?
「【
「ぐあっ!!!」
目にも止まらぬ速さで背中に連撃を喰らうオレ。
はい…5回斬られました……倍返しな!?
「くっ…そ…腹立つなー」
オレは直ぐに態勢を立て直し、剣を構える。…んー、あのスピードをどうにかしねぇと、攻撃が当たらないんじゃ話にならない…。
「…やるしかねーか」
♦
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