64
「うおおぉぉぉおお!!捻り潰してやる!!」
「!!」
ガザックが
「重っ…すぎるっ!!…」
マイルが大剣で防ぐが、ガザックの力に押し負け、地に膝を着ける。
【バトルテンション】で身体強化を施し、何とかガザックに喰らい付いていたマイルが、攻撃を弾き返せない!…おそらくガザックが発動したスキルも身体強化系のスキルだろう。このままだとマイルが危ない!
「ノノ!ガザックを叩け!!」
ノノが
「あぁぁぁ、じゃぁこっち撃つわぁ」
「!!」
ブレングスが、ガザックに押さえ付けられ身動きの取れないマイルに矢を二連射!マイルの背中に突き刺さる!!
「うっ…!?ぐ、ぐああああぁぁぁあぁぁあああ!!!」
「マイル!!?」
ノノのミハエルがガザックに飛び掛かるが、ハンマーで弾き返される。
「う…あ゛あぁぁぁあ!!」
マイルの様子がおかしい!?…
この世界でダメージを受けると、攻撃を受けた瞬間は鈍い痛みが走るが、その後直ぐに痛みは引く。
だが、マイルは未だに苦しむ声を上げている…
背中に刺さった矢は既に消失しており、ステータスを見てもHPは多少削られているが、毒などの状態異常表記は見られない。何が起きてる!?
「マイル!!」
俺はマイルに駆け寄る。
「やーっと隙を見せたなぁ!!」
しまっ…
「!…うわああぁぁぁああ!!!」
ブレングスの矢に肩を貫かれた!
なんだ!?…これは!!!
焼けるような激痛が俺を襲う!
こんな痛み、今までこの世界で受けた攻撃には感じなかったぞ!?
「ほらぁ、もういっちょおぉ!」
「あ゛あぁぁぁあ!!!」
ブレングスの追撃が、俺の左の腿を貫く!
足に走る激痛!俺はあまりの痛みに倒れ込む。
「ナギっ!!」
ノノが駆け寄ってきて、ブレングスが放ってきた第三射をミハエルで打ち落とす。
「痛いかぁぁ?痛いよなぁぁ?…イタイイタイぃぃぃ!」
「おいおい、ブレン…1人で楽しんでんじゃねぇよ」
ガザックとブレングスが並び立つ。冗談じゃないぞ、なんだこれは…痛みで思考がまとまらない…。
地に伏せる俺とマイルを庇い、ガザック達と対峙するノノ。ようやく痛みが引いてきた…ノノの加勢に回らないと!
「テメェ…何しやがった…」
「何かのスキル…か?」
立ち上がり、警戒態勢を取る俺達。
「こいつのおかげだよぉぉ!」
ブレングスはツールボックスを開き、紫色の液体が入った小瓶を取り出す。
「
「苦痛薬!?」
俺はブレングスの持つ小瓶を注視。
―――――――――――――――――
【苦痛薬】
武器に塗って使用する。
この薬が塗られた武器で攻撃すると、
対象が体感する痛みを増大させる。
―――――――――――――――――
「一家に一つ、苦痛薬ぅ!しぶといアナタに、より
何だ…そのアイテム!?
攻撃力の上昇や状態異常効果を付与するようなものではなく、相手が感じる痛みを
強めるアイテム!?
「意味が…わからない…」
「ナギ?…」
人の痛覚に作用するアイテム?…存在価値がわからない!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます