妹がブラコンだといつから勘違いしていた?
入戸さる
第1話
4月6日
目を擦りながら洗面所へ向かう。歯を磨き、寝癖を直す。そして部屋へ戻り制服に着替える。
「よし」
制服は届いてから一回着たから、着るのは今日で二回目だ。
流れ的に分かると思うが、今日は入学式だ。俺、
準備を終えリビングに向かう。扉を開け部屋に入ると
「おはよう!朝ごはん出来てるから早く食べよ!」
元気よく挨拶してきたのは
「おはよう。明香里はまだ学校ないんだっけ?」
「うん。こっちも入学式だけど在校生は明日からだよ」
「そうか。なら明日は俺が朝食を作るよ」
「ううん。私がやりたくてやってるから別にいいよ。ほらっ早く食べよ」
なぜ妹が朝食を作っているかと言うと、数週間前までは母親が作っていた。しかし急遽父親が転勤になり、母親もついて行く事になった。でも父親が「いつになるか分からないが、またこっちに戻って来るからお前たちはついてこなくていいぞ」と言われ、俺と妹はここに残ることにした。ここと言うのは一般的なマンションの二階にある2LDKの部屋だ。
美味い。
妹が作った朝食はとても美味かった。
朝食を終え、歯を磨いてから部屋に戻ってリュックを背負い玄関へ向かう。
「お兄ちゃん行ってらっしゃい」
「行ってきます。明香里、留守番頼むな」
「うん!」
と言って手を振っている。
そして俺はマンションを出て、学校へ向かって歩いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます