第12話 魅惑の4連休! 〜⑤3日目〜
7月23日。午前8時。
今日は葵とアキが明日のために午後に水着を買いに行くということで、時間をずらしての実施。
今日は副島の家での勉強会だ。題して
「東大の勉強を解いてみよう」というもの。
てか、副島って東大目指すのだろうか…
同じようなことをアキが聞くと、ただの暇つぶしだという。頭のいい奴のすることは理解し難い。
用意された赤本には付箋が何枚か貼ってあり、高校1年生の1学期までに習った内容で、面白そうな内容を選んだのだという。試しに読んでみた玲は「これ本当に今の俺らに解けるのかよ?次席」と疑いをもっている。葵も不安気だ。
「大丈夫だよ。これはねー」
スラスラと解いていく副島。彼は1回解いているのだが、理解力が半端ない。
「すげー、天才かよ」
玲から語彙力が失われ、
「ここまで来て学年2位とか…1位はどんな奴なんだ…?」とアキからは目の光が失われ、
「………」
葵からは魂が失われていた。
戻れ!魂よ!
「…っは!あれここは?」
よし、無事に体に戻ったようだ。
結局この日は東大過去問1問をみんなで解いただけで解散となった。副島は残念そうだが仕方あるまい。玄関先で見送られ、玲は学校の部活に、葵とアキは買い物へ。
「サッカー頑張ってねー!」
大きな声で声援を送る葵に玲は思わずニヤついて振り返る。
「ありがとうー!頑張るー!」
そう返すと恥ずかしさを紛らわすように、
玲は学校へと走っていった。学校までは歩いて15分だからちょうどいいランニングになるだろう。
「んじゃ、行こっか。古賀見送ったし」
「そうだね!何にしようか迷うなぁー」
「古賀から希望聞いたけど聞く?」
「うん!聞く聞く!どんな水着だろう」
「えっとねー…」
葵たちの水着は果たしてどうなるのか。気になって仕方がない。これはまた次のお話で。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます