第2話
俺は給料がいいからここに来た。
年収1000万円。 特別な資格を取ったりして頑張る必要はない。
表向きは政府のコールセンター。 だが、地下に地球の破滅を止めるための人々が集まっている。
目の前で破滅する瞬間の映像を流している。
前触れもなく、エネルギー波のようなものがおそい、地球の生き物たちは消えていく。
どこも関係なくだ。
「さて、ハロルド君信じてもらえたかな?」
ロッキー博士は言う。
白衣の格好をしており、科学者っぽくみえる。
身長は160cmくらいで太っていて、白髪でもじゃもじゃ頭で老けてみえる。
横からみると腹が出ている。
「えぇ、にわかに信じたがたいですがね」
無難な返しだ。
「そうか、そうか。 半信半疑なのは分かるとも。わしもあれで行くまでは信じらなかったからの」
あれとは何だ?
「どうやって未来を救うんです?」
「案内しよう。」
ロッキー博士は台の前に連れてきた。
台にチューブがつながれており、壁に続いている。
1人眠れる大きさだ。
「そこで横に眠り、目を閉じるだけだ。」
「はい、はい。 眠るという大仕事をさせていただきますよ。」
「ふん、ユーモアがあるじゃないか。」
俺は横に眠り、目を閉じる。
眠り心地はいい。 いつものように真っ暗な世界だ。
何もないじゃないか。
眠るだけとはいい仕事じゃないか。
声が聞こえる。 はっきりしない。
「大丈夫ですか?」
俺は目を開ける。
おかしい。 さっきまで台で横になっていたはずだ。
「大丈夫ですか?」
「あぁ、変な質問だが、俺は道のど真ん中で眠っていたのか?」
「知らないですよ。 倒れていたから起こしだけです。」
男は怪訝な表情でみた。
俺が酔っぱらいか変人にみえるんだろう。
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