僕を恨んでくれ
@kamochan0989
第1話
後ろから 彼の声が聞こえた
優『やっ、灯あかり』
灯「優さん...なんで...いえ、でも...
なんでですか?今頃出てくるんですか?
優が 居なくなってから 私...(泣き)」
優『知ってる、全部後ろから見てた』
そう言って優は笑った
灯
「じゃあ、なんで
すぐに姿を見せてくれなかったですか?!!
私...優が居なくなってからも
すっごい頑張ったんですよ!?
優が褒めてくれるようにって!!
すごいねって 頑張ったねって...(泣き)か」
優『うん、灯が頑張ったの
いっぱい知ってる...頑張ったね、灯は強い子だね』
優は撫でようとするが
その手は灯をすり抜ける
灯「そうじゃない、今私が欲しいのは
そんな言葉が欲しいんじゃないんです!!」
優『ゴメンね、
灯の言いたい事は分かってる...
でも灯に嘘は言えないよ 』
そう言って優は すり抜けないように
気をつけながら そっと灯の頬に手を添える
灯「謝ってなんか欲しくないです!!
ただ側にいてあげるって...
これからも側で見てるよって
なんで言ってくれないんですか...(泣き)」
優『本当にゴメン、そろそろ時間みたい...』
そう言う優の身体から
少しづつ光の粒が 出ていく
灯「嫌です!!イヤだ!!置いていかないで!! いやぁぁ!!」
灯は必死に 彼から出てくる
光の粒をかき集める...が
それは さらに小さな粒子となり
指の間からすり抜けていく、
灯「嫌です...
また1人になっちゃうじゃないですか...(泣き)
折角、1人に慣れてきたのにあんまりですよぉ(泣き)」
灯は泣き崩れてしまう
優「ゴメンね、僕のワガママのせいで
君を苦しませてしまった...
それでも君と言葉を交わしたかったんだ...
どうか ワガママな僕を恨んでくれ、
そして恨みでも君の中に残っていたかった」
そうして灯の頭の上に手を添える
灯「恨みます、忘れます、
だから居なくならないで側にいてください!!」
胸を叩こうとした手はすり抜けていく
優「ありがとう、灯 ずっと愛してる(泣き笑い)」
そう言い残し 優は空の光と混ざり合うように消えた
灯「ずっと忘れませんから!!
怨みに変えてでも忘れませんから!!」
灯は彼の光が混ざった空へと
叫び続けた
終わり
僕を恨んでくれ @kamochan0989
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