僕は幽霊に恋をし、彼女は———
水野 健吾(みずの けんご)
第1話少女がそこにいる
今は12月中旬。クリスマスは近い。
クリスマスが近くなると、カップルは多くなる。現在も、5組ほどのカップルを見かけた。
怒りを感じ、それにで生まれる熱エネルギーによって、一瞬クラっとした。
ちなみに、僕は「年齢=彼女いない歴」
である。
よって、僕はラブラブなカップルに対して、にっこりと微笑みながら、
言葉をプレゼントすることが可能だ。
「リ・ア・充・爆・発・し・ろ」
・・・と、内心の叫びは置いとく。
うちの学校は男子校であり、彼女を作れない。
いや、カレカノ(カレカレ?)になることはできるけど、僕はそういうことに目覚めていない。
共学校なら、彼女を作れて、かつ今頃、クリスマスの街を歩けたのかな・・・と思う。
(おい今、お前は彼女一生できないだろって思った奴、出てこい)
そして、異世界で超能力を使うライトノベル———ではないが、家に帰ったら、それはいた。
髪を背中まで伸ばした、美少女が僕の部屋にいた。
そしてなぜか彼女になつかしさを覚える。
・・・なぜだろう。
「・・・だれですか」
一目ぼれ、という展開でもない。
(というより、今、ここで、不審者相手に一目ぼれをできるほど僕は図太くない)
その子は一瞬、悲しそうに目を伏せた後、
「私、ここに住まわせてもらうから」
と言った。
「・・・うん?」
どういうこと・・・?
「疑問を言っていいでしょうか。」
許可をとる前に、質問を並べた。
「1あなたは誰ですか
2どうして、あなたはここにいるんですか?
3ここに入ることや、ここに泊まることに、許可はもらいました?
4なぜここに泊まるんですか?
5スリーサイズはいくつですか?」
ふむふむと聞いていた彼女は、最後の質問のところで固まった。
僕を見た目は、今にも殺人を犯しそうな眼をしていた。
「スリーサイズは“実質”すべて0センチ」
これ以上聞いたら殺す、と続けた。
「・・・?まあいいや。5はいいから、1~4を答えてくださいませんか?」
「1私は——————フユカでいい。
2答えられない
3許可は取ってないけど、とる必要はない。
4住む場所がないから。」
微妙なニュアンスであり、そして答えも意味不明だった。
そしてさっきと同様に、これ以上聞いたら殺す、と言っていた。
「僕は———」
「あ、大丈夫。君———イブキのことは知ってる。」
えっと?と聞き返すと、スラスラと述べた。
「林野伊吹。身長157㎝。体重45㎏。中一。二学期中間試験の成績は国A、国B、数A、数B、理1、理2、公民、地歴、英語の順に。767766776・・・」
「お、おい・・・」
「将棋部所属。幽霊部員化。常にボッチで陰キャ。美術が意外なことに得意。体育、50m走では9秒。授業態度は最悪。頭の中は常に美女とアハハウフフすることばかり考える変態。」
僕は速攻で土下座した。
・・・プライド?
なにそれおいしいの?
「わかりましたごめんなさいあなたのいいたいことはわかったのでこれいじょういわないでくださいへんたいといういめーじがていちゃくしてしまいます・・・」
「一生懸命謝っているけど、棒読みに聞こえてしまうのはなんでかな。」
「ご、ごめんなさい」
「わかったけど、もし今度セクハラまがいのことを言ったらここでぶちまけますよ?」
どこでだよ!という僕のツッコミは置いといて、それでもこの子はなんなんだろう、と思った。
おまけ・言い訳するイブキ
ぼ、僕は、そ、そんな、変態じゃ、ないからね?
か、勘違いしないで、ほ、ほしいな・・・。
・・・ほんと、だよ?
※書き貯めが、実は2話までしかありません・・・。
無鉄砲な作者をお許しください・・・。
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