酒は飲んでも呑まれるな

マキシム

酒は飲んでも呑まれるな

※下ネタ注意 


≪マーガレット・ブリアンの場合≫

ごきげんよう、マーガレット・ブリアンです。ギルアン帝国に仕えるブリアン公爵家の令嬢です。私には、かつて婚約者がいました。その御方の名は、シャルロット・ギルアン皇太子殿下、次期皇帝候補です。その御方から突然、婚約解消を告げられました。なぜ婚約解消したのか、理由を聞くと、私は酒癖が悪いそうです。何でも殿下の母上であるジョディー・ギルアン皇后陛下は酒癖が悪かったようで、ラミセス・ギルアン皇帝陛下もシャルロット殿下は大変苦労したようです。どうやら私は酒癖が悪くて、皇后陛下の酒乱を思い出したようです。私は酒を飲まないと殿下に申しましたが、殿下は聞き入れてくれず、結局は婚約解消となりました。皇帝皇后両陛下から慰謝料と謝罪をいただきましたが、正直、ムカムカしています


【マーガレット・ブリアン】

「はあ~、もう飲まなきゃ、やってられませんわ!」


今日は新しい葡萄酒が手に入りました。酒庫からこっそりと拝借しました。両親から酒は飲むなと言われましたが、飲まなきゃやってられません。コルクを開けてグラスに葡萄酒を注いだ。今日も血のように真っ赤な色だわ


【マーガレット・ブリアン】

「婚約解消記念日に乾杯!」


私はぐぐっと葡萄酒1本を飲みほした・・・・ひっく!


≪クリスタル・マインの場合≫

ごきげんよう、私はクリスタル・マインと申します。ギルアン帝国に仕えるマイン侯爵家の令嬢をしています。突如、私にシャルロット・ギルアン皇太子殿下の婚約者に選ばれました。父に連れられ登城、私は皇帝・皇后両陛下、そしてシャルロット皇太子殿下に拝謁いたしました。そこから話が進み、最後にシャルロット皇太子殿下より酒癖について尋ねられました。私はいたって普通だと答えましたが、殿下は信用せず、葡萄酒を飲むよう命令を下しました。皇帝陛下も渋々、殿下の願いを聞き入れ、私の前に葡萄酒の入ったグラスが出されました。殿下から飲むよう、命を受けました。私はお酒を飲むのは初めてですので、緊張しています。周囲が見守る中、私は葡萄酒を勢いよく飲み干しました。目が覚めたらベッドの上に寝ていました。葡萄酒を飲んだ後の記憶がありませんが、どうやら殿下は私を婚約者にしたくないそうです。陛下から謝罪をいただいたそうです。私はお酒を飲むのは初めてなのに、殿下からの仕打ちは正直、納得できません


【クリスタル・マイン】

「こうなったら飲んで忘れますわ!」


私は起き上がった後、冷蔵庫から葡萄酒を拝借した。コルクを開けて、私は葡萄酒をグラスに注ぎ、飲み干した・・・・ひっく!


≪ジョディー・ギルアンの場合≫

ごほん、私はジョディー・ギルアン、ギルアン帝国皇后です。突然だが息子のシャルロットがマーガレット嬢と婚約解消をしたいと言い出した。どうやらマーガレット嬢は酒癖が悪いらしい。私はあの子を気に入っていたのだけど、陛下も同意したとなれば仕方がない。マーガレット嬢に謝罪と慰謝料をしたけど、あの子はきっとやけ酒をするでしょうね。私がマーガレット嬢の立場だったらそうするわ。まあ、それはさておき、次の婚約者を見つけないといけない、次の候補に挙がったのは、マイン侯爵家令嬢、クリスタル・マイン、私は一目でこの令嬢を気に入ったわ。早速、私は陛下に引き合わせ、何とか息子の婚約者にするよう説得いたしました。そしてマイン侯爵とともにクリスタル嬢が登城し、対面を果たした。息子はいくつか質問をした後に葡萄酒を飲むよう命を下しました。陛下も葡萄酒を飲むよう命じられました。クリスタル嬢は初めて酒を飲むようでグラスに入った葡萄酒を一気飲みしました。その後のクリスタル嬢は元気いっぱいで私は益々気に入り、陛下と息子は眉をひそめていました。マイン侯爵が元気いっぱいになったクリスタル嬢を連れて、屋敷へと帰りました。息子は断固としてクリスタル嬢と結婚しないと言い張りました


【ジョディー・ギルアン】

「もうワガママなんだから。」


とりあえず片っ端から令嬢を探しましたが、全員ダメでした。息子はというと、突然皇太子の座を降りると言い出しました。私と陛下は説得しましたが、頑として受け入れず、結局は皇太子の座をおりました。その後、息子は修道院へ行きました。次の皇太子は私の息子でシャルロットの実弟である第2皇子のカミーユ・ギルアンが就任しました。もうあの子のワガママにがうんざりだわ


【ジョディー・ギルアン】

「もう飲まなきゃやってられないわ。」


私は隠し部屋から年代物の葡萄酒を取り出しました。陛下と息子のシャルロットからは酒を飲むなと言われましたが、飲まなきゃ、やってられません。皇后だって人間だもの、ストレスを発散したいわ


【ジョディー・ギルアン】

「では、いただきます!」


私は葡萄酒を豪快にラッパ飲みした。はしたないと思うが関係ない・・・・ひっく!


≪ラミセス・ギルアンの場合≫

うむ、ワシはラミセス・ギルアン、ギルアン帝国の皇帝である。実はワシにはある悩みの種がある。それは皇后の酒癖の悪さだ、皇后は酒が好きで葡萄酒を飲んでは周囲に絡み始める。その発言は下品極まりなかった


【ジョディー・ギルアン】

「おう、私の酒が飲めねえのか!飲めねえんなら私のションベン飲ましたろか!」


酒に酔った皇后をワシは諫め続けたが、倍にして返すほどの弁舌にワシはどうすることもできなかった


【ジョディー・ギルアン】

「ひっく、おい五発やるぞ!五発出すまで寝かせねえからな!」


ワシは皇后に首根っこを掴まれ、ベッドに寝かせられ、本当に五発搾り取られた。しかも毎晩である。正直、体がキツイ。それは置いといて、息子がマーガレット嬢と婚約解消すると言い出した。理由を聞くと、ワシは思わず同情してしまった。皇后は反対していたが、ワシは皇后を説得し何とか婚約解消することができた。その後、次の婚約者として選ばれたのがクリスタル・マイン侯爵令嬢である。息子はクリスタル嬢に酒を飲ませると言い出し、ワシも渋々了承した。その結果、クリスタル嬢はかつての皇后と同レベルの下品極まりない発言をし、速攻でアウトとなった。その後も婚約者を探したが、全員アウトだった。この国の令嬢は酒癖が悪いのばかりなのかと疑ってしまった。その後、シャルロットは皇太子の座を返上し、修道士となった。正直、シャルロットが羨ましい。残念ながらワシは一人っ子のため、逃げ出すことができなかった。ああ、神よ、ワシが何をしたと言うのですか、どうか御教えください


【ジョディー・ギルアン】

「ひっく、おい、今日は十発やるぞ!」


ああ、神はワシを見捨てたようだ、こんちくしょう!


≪カミーユ・ギルアンの場合≫

私の名はカミーユ・ギルアン、ギルアン帝国の第2皇子である。現在は皇太子として頑張っている。私には兄がおり、かつては皇太子を務めていたが、酒を理由に皇太子の座を返上し、修道士となった。正直、兄が憎いです。あの酔っぱらいの面倒を押し付けたのだから・・・・


【カミーユ・ギルアン】

「兄貴の馬鹿野郎!」


【ジョディー・ギルアン】

「いいね♪青い春だね♪ついでに筆〇ろしするか♪」


実の息子に下ネタぶつけるこの酔っぱらいに私は正直、歯が立たない。実は私の婚約者も酒乱の気があるんじゃないかと疑っている。父からは皇帝になれと厳命され、逃げ出すことができなかった


【カミーユ・ギルアン】

「ちくしょおおおおおおお!」


【マーガレット・ブリアン】

「うるせえぞ!犯したろか!」


【クリスタル・マイン】

「てめえのチン〇汁吸い出したろか!」


もうこの国はおしまいかもしれない・・・・・トホホ


≪シャルロット・ギルアンの場合≫

ごきげんよう、シャルロット・ギルアンだ。私は元は皇太子だった。今は修道士として活動している。なぜここにいるのかというと、私は酒乱の母と婚約者たちから逃れるべく皇太子の座をおりたのだ。ちなみに私は下戸で酒は飲めない、ちなみに父も酒は飲めない。私は幼少のころ、酒に酔った母によく絡まれた


【ジョディー・ギルアン】

「おう、勉強の方はどうだ!」


【シャルロット・ギルアン】

「はい、次期皇太子として文武に励んでいます!」


【ジョディー・ギルアン】

「バカッタレ!励むのは女とのS〇Xだけにしとけ、童〇息子!ガハハハハハハ!」


酒に酔った母は下品でよく下ネタを言うので正直キツイ。父はよく母を諫めましたが、酒に酔った母は逆に父を言い負かし、父を首根っこを掴んで、そのまま寝室へと連れていくのだ。翌朝になると母は上機嫌で、父はゲッソリとした顔をしていた。私は酒にトラウマを抱き、なるべく母とは正反対の女性を妻に迎えようと思った。その後、私にも婚約者ができた。その名はマーガレット・ブリアン、ブリアン公爵家の令嬢である。私とマーガレットは不思議と馬が合い、よく遊び、よく文武に励みました。父も母もいたってマーガレットを気に入っており、将来は楽しみだった。そう酒さえなかったら・・・・


私の住む国は16歳から酒が飲めるらしく、私は一度飲んでみたが、途中で吐いてしまった。やっぱり私は酒は無理なようだ。一方、マーガレットは初めての酒なので緊張しており、私は無理して飲まなくてもいいと命じましたが、マーガレットは意を決して一気飲みしました。私は恐る恐るマーガレットに近づいた瞬間、マーガレットは豹変した


【マーガレット・ブリアン】

「おう、この童〇野郎、もっと酒を出せ!」


酒に酔ったマーガレットは私に不敬極まりない暴言を吐き、酒をだすよう圧力をかけた。私は何とかマーガレットを止めようとしたが・・・・


【マーガレット・ブリアン】

「おい、一発やるぞ!筆〇ろしだ!おめえのチン○出せ!」


私はマーガレットに首根っこを掴まれ、そのまま寝室へと連れていかれた。そこからは覚えていないが、私とマーガレットは全裸で寝ていた。その日から、マーガレットに恐怖を抱いた。酒に酔った母を思い出し、もし結婚したら父の二の舞になってしまう。私はすぐさま、父と母に報告した。父と母は思いとどまるよう私を説得し、マーガレットからも、もう酒は飲まないと言ったが、私は頑として聞き入れず、ようやく婚約解消に結び付けることができた。マーガレットの悲しげな顔に心が痛んだが、私の幸せのために許してほしい。婚約解消後、次の婚約者が選ばれた。彼女の名はクリスタル・マイン、マイン侯爵家の令嬢だ。登城したマイン侯爵とクリスタル嬢と対面した。母は一目でクリスタル嬢を気に入ったが、私はクリスタル嬢に酒を飲ませ、酒癖がよいか、悪いかで決める。私はクリスタル嬢に葡萄酒を飲ませた。その結果・・・・・


【クリスタル・マイン】

「おい!私のオ〇コ汁でもすするか!それともおめえのチン〇汁を吸い取ったるか!」


酒に酔ったクリスタル嬢は下品極まりなく、母やマーガレットに負けず劣らずの下ネタを吐きまくった。母は益々気に入ったが、私と父は眉をひそめ、即刻、婚約は白紙になった。マイン侯爵はクリスタル嬢を連れて、そのまま屋敷へ戻るのであった。その後も婚約者を探したが、全員アウトだった。この国の女性は酒癖が悪いのしかいないのか!私はこの世に絶望し、皇太子の座を返上した。そして今にいたるのである


【シャルロット・ギルアン】

「やっぱり酒はいかんな。」


修道士になった私は人々に酒の恐ろしさと危険性を訴え、同じく酒に苦しんだ人々のカリスマとなり【断酒教】という新興宗教を開き、教祖として崇められた


【シャルロット・ギルアン】

「皆さん、酒はほどほどが一番!酒が飲めない人は無理して飲まなくても良い!酒の飲みすぎは自分自身の破滅を招く!酒に呑まれるな!」


私は世のため人のため、節制の大切さ、禁酒の勧めを教える日々が続いた


【マーガレット・ブリアン】

「何が節制だ!酒は百薬の長なんだよ!この短〇野郎!」


【クリスタル・レイン】

「そうじゃ!そうじゃ!教えを広める前に酒を広めろ!」


【ジョディー・ギルアン】

「広めるなら酒と女にしとけ!ガハハハハハハ!」


私はたとえ一人でも頑張って見せる・・・・多分。その後、シャルロットは3人の飲んだくれ相手に日々奮闘し、60年の生涯を閉じるのであった。シャルロットの行ったことは良かったかどうかは後世の人次第である


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

酒は飲んでも呑まれるな マキシム @maxim2020

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ