第34話:スライム検証実験
スライムのスキル検証実験は、俺の願望通りの結果となった。
1匹のスライムが覚えたスキルは、99匹のスライムと合体統合してビックスライムに進化させても覚えていた。
しかも100匹に分離させても100匹全部が覚えていた。
その100匹のスライムを、900匹のスキル無しスライムと合体統合してヒュージスライムに進化させても覚えていた。
同じように1000匹に分離させても1000匹全部が覚えていた。
「ロード、次はロードスライムに進化させても覚えているか確かめたいから、ベビーをどんどんスライムにまで成長させてくれ。
次に2つのスキルを覚えられるかを確認するよ」
ロードから承諾の気持ちが伝わって来た。
イチヤクソウポーションスライムが3匹誕生したので、1匹のスキルが消滅しても大丈夫なのだが、どうしても慎重になってしまう。
イチヤクソウポーションスライムが1匹と、何のスキルも覚えていないスライム99匹を合体統合させて、オオワライタケポイズンマッシュルームスライムの時と同じ結果になるのかを確かめた。
有難いことに今回も願望通りの結果となり、1000匹のイチヤクソウポーションスライムが生み出された。
今度は1匹のイチヤクソウポーションスライムと、99匹のオオワライタケポイズンマッシュルームスライムを合体統合させてビックスライムに進化させた。
種族名がビックスライムだったので、イチヤクソウポーション生成能力もオオワライタケマッシュルームポイズン生成能力も失ったのかと思ったが、2つのスキルをちゃんと覚えてくれていた。
しかも100匹に分離させても覚えてくれている。
俺は思い切って999匹のイチヤクソウポーションスライムと、901匹のオオワライタケポイズンマッシュルームスライムと、2つのスキルを覚えた100匹のビックスライムを合体統合させて、レベル2のヒュージスライムに進化させた。
願望通り、種族名はヒュージスライムだったが、イチヤクソウポーション生成能力とオオワライタケマッシュルームポイズン生成能力を併せ持っていた。
それは2000匹のスライムに分離させても同じだった。
その検証結果を得て、一気に実験検証を進めることににした。
だが臆病なくらい慎重な性格がそう簡単に変わる事はなく、検証実験を行ったのは、同じスキルを2匹以上が得たスライムだけにした。
結局8759匹のスライムが、複数のポーション生成能力とポイズン生成能力を併せ持つ特殊能力スライムになってくれた。
ラノベやアニメでは、スライムの特殊能力を生かして色々な商売を始めるモノがあったが、今の俺にできるのは薬草屋さんや薬屋さんだけだ。
いや、下水処理やゴミ処理はできるな。
あ、忘れていた、回復魔術が使えるから治療屋さんも可能だな。
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