閑話



なんで、なんでなんでなんでなんで。

なんで。こんなに心がザワつくの。

仕方ないじゃん、あの人はトップスターで、私は一般人。

幼馴染という立場も持っている。はぁ。


もう死にたい。


(悪魔)そんなに嫌なら、死ねば?

(天使)ダメだよ!そんな簡単に諦めないで!

(悪魔)もう無理だよ。諦めて。

(天使)まだまだこれから!何も無かったじゃん!

(悪魔)違うよ。もう無理だよ。

(天使)大丈夫だって!

(悪魔)香織には何も無いんだよ。

(天使)なんとかなる!だから大丈夫だよ!

(悪魔)なんにもならないんだよ!見ただろ!あの仲睦まじい姿!諦めろ、諦めろ。

その方が楽になるぞ。


そうだよね・・・・・・。

諦めたら楽になるもんね・・・。

嫌だなぁ。諦めたくない。

はぁ。

これで何回目のため息だろうか。

こんな時に助けになってくれる人はいない。

小雪との関係も建前だけだったし。

小雪には好きな人がいる。

それが私の幼馴染だ。だから私は2人の関係も持ってあげてるだけ。

私のお母さんは男遊び、お父さんは見て見ぬふりしながら社長をしている。

私もお金は貰ってるけど、もういらない。

こんな風に1人で悪魔と天使をやってる時点でもう終わりなんだよね。

はぁ。

どうしよう。どうしたらいいのかな──

───寛人くん。

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