宇宙珍事件 スぺッシャル!

松長良樹

宇宙からの通信


 ある時、宇宙からの通信を高原にある巨大な電波望遠鏡群がキャッチした。


 その信号には規則性があり意図的なものである可能性が高くなり、世界が動揺した。もしそれがその通りなら、ついに……。


 そしてその信号は最新鋭のSコンピュータによって解析され、宇宙語の存在を科学者たちは確信したのである。


 だが、その言葉の順序が逆さまなのである。主語と述語が逆、などというレベルではなかった。回文だという科学者までいたが、確かにそれに近かった。


 つまり真逆に読まなければ成立しない言葉なのである。

 

 科学者達はその通信に倣って電波の発信源に向かって友好と歓迎の意を逆さま言葉で送り返した。


 そしてその意向を受取った彼らが地球に降り立った時、その奇妙さは極まったと言っていい。


 なぜなら、人間そっくりの彼らは皆、逆立ちして歩いていた。






                  END

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