やさしさの詩

 泣けなかった夜明けを


 まるごと包むような光は


 人間には備わっていないんだと君は


 わかっているのに今も右手が


 あてもなくもがきつづける


 星に祈るように


 人に祈るあなたはやさしい


 人に期待するやさしさと


 人に期待しないやさしさ


 どちらかに共感できなくてわたしはやさしくないのだと


 どうか自分を責めないで


 星空は地上に無数にあって


 気づかずに夜空を探すあなたが


 ぼくは愛おしい

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