第26話 指輪の謎
部屋に帰ったフェリクスは宝物庫からもらってきた指輪を眺めていた。
「なんで、そんな指輪を選んだの?」
「勘かな、それよりもなんでシルフとウンディーネは王城で1回も出て来なったの?」
「それはあっちの都合よ」
「あっちの都合とは?」
「何でも、王城でも精霊使いってことを隠しているみたいで、もしかしたら、見える人がいるかもしれないから、隠れてて、お願いされたわ」
「つまり、王城も一枚岩じゃないってことか、案外、今回アリサ姫を狙った人物がいるかもね」
「それより、話戻すわよ、何で他の宝石とか、剣やら選ばなかったのよ」
「宝石は商会でも扱っているし、剣は自分の刀だけで十分だから、価値のあるもの同じだね」
「そうゆうものなの?人間ってもっと醜い生き物と思っていたわ」
「全員がそんなわけじゃないさ、それに俺も境遇が違っていたら、素直に金って言っていたかもしれないよ」
「なんか、人間って面倒なのね」
「そうかもね」
話が終わるとまたフェリクスは指輪を眺め始めた。
(しかし、何で俺はこれを選んだんだ、そもそも、なんでこんな普通の指輪が王城の宝物庫にあったんだ?宝石もなく、材質も普通の鉄、これと言って特質する特徴はない)
「今は考えても仕方がないか」
それよりフェリクスは早く精霊術を覚えて、アリサ姫に対抗できるようにならないといつまでも暴力もとい、いいようにされてしまう。
とゆうことでもう日課になってしまった瞑想をフェリクスは始めた。
その時、フェリクスの神力に反応して指輪が光出した。
光が収まったら、指輪には文字が刻まれていた。
「この文字は・・・」
そこに刻まれていたのはこの前、ダンジョンの地下であった書物の文字だった。
「精霊文字ね」
「精霊文字っていうんだ、なんかの古代語かと思った、なになに、術式保管数100って何?」
「これ、あれじゃない、精霊術を保管しているやつじゃない、それにしてもこんな小さいのによく描いたわね」
「じゃあこれって昔に使っていた術式が載っているって感じなのかな」
「そうね、今の時代にはあまり残ってないものばかりだと思うわ」
「なるほど、なら今日はこれを使い方について調べてみるとするか」
軽くフェリクスは話しているが、現代の精霊使いにとってこれの価値は計り知れなかった。それをフェリクスは理解したが他の人に話すより自分で試す方が先だった。
1時間後
「さっぱり、わからん」
神力を込めたら、光って文字が浮かぶのは分かるのだが、神力をそれ以上入れても変わらないし、触っても何も起こらない。そこまで神力に詳しくないのでこれがフェリクスにやれる限界だった。
「私もわからないわね」
「これは後日かな、今日はもう遅いし、寝るか」
しかし、わくわくするのが止まらないので、明日にでも誰かに情報を得て、調べたいフェリクスだった。
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