第十節:防衛戦終結

 ついでに上部に付いている砲撃用の砲座を見える範囲で、次元斬を喰らわせ沈黙させてゆく。


 ガーディアンと斬り結んでいる暗黒騎士が、ガーディアンを要塞の主砲の届く位置に誘導するかのように誘導していく。


 砲が見えた瞬間に次元斬で装甲ごと斬り落としてやる事で味方を支援しながらミニエアリアルフォートレスの武装を剥いで行った。


 最後の主砲を斬り落とすと白旗を用意し始めた様だったが前と同じと思い、


「白旗は無視してよし攻撃はグレネードを使って攻撃してよし、こいつ等の上げる白旗は爆縮する爆弾の意味だからな」と付け加えるのも忘れなかった。


 そして自ら白旗の部分に、対物グレネードを投射する。その直後対物グレネードでは起こり得ない規模の爆縮が起こった。


 又もや、ミニエアリアルフォートレスの上半分程が爆縮で削れ無くなった。どうやら自らの艦橋も一緒に吹き飛ばした様で、コントロールが出来なくなっていたらしい。


 かといって誘爆されても困るので、誘爆しそうな位置にある砲塔に向かって次元斬を命中させて、カートリッジ部辺りを破壊してやることにする。


 そして分解太刀をしまうと電撃太刀に切り替え、てミニエアリアルフォートレスの装甲の隙間から直接差し込んでやった。


 瞬間的にあちこちから火花を散らし、沈黙する。


 ミニエアリアルフォートレスであった。


 すでにあちらこちらから煙を噴き燃える一歩手前まで、行った様だった。


 それで爆発されても嫌なので、凍結太刀に持ち替えると同じように装甲の隙間から突き挿すそれだけで燃えている部分が消える。


 逆に中身はマイナスの温度まで、凍結した様だった。


 一旦蒼穹を、敵大将首の近くまで後退させ、まだ斬り結んでいる味方がいるかどうか確認する。

「まだ斬り合いをやっている奴はいるか? 応援が必要ならいつでも、言ってくれ」と声掛けを実施する。


「ガーディアンズ及びシルヴェントは無事、傷なし敵影見えず。MM随伴機動歩兵はミニエアリアルフォートレスの内部より、敵を拘束されたし」と報告が上がって来た。


 ふと気になっていたことを支部隊通信に載せた。


「四番隊及び六番隊はミニエアリアルフォートレスはいたか?」とすると、


「四番隊索敵圏内にエアリアルフォートレスおよび敵見えず」、六番隊からも同様の報告が上がって来た。


「ある一定まで行ったら戻ってもいいぞ、着陸していたと思しき場所も無い様であれば、特に問題は無い。四番隊はMM随伴機動歩兵中隊と共に北へ回って来てくれ、六番隊はMM随伴機動歩兵と共に南側へ回ってくれ。捕虜の数が多いはずだ、向こうには最低でも、三機のスタンダードエアリアルフォートレスがいる筈だからな。さらに捕虜が多い場合はムラサメ少将に増援をもらってくれ」と私はいった。


「術者を拘束した組は、術者の全ての指から指輪、腕からバングルなどの魔道具に該当する装飾品を、アクセサリー類も同様に点検を行った上で拘束を実施してくれ。何かあってからでは遅い、ニヤニヤしている術者がいたら全てを吐かせたうえで貴様らの命は軽いということを教えておいてやれ。手加減はしなくていいぞ、タランチュラに与するということはそういうことだからな」という。


「クララ、各情報を把握し次第管制に回してくれ。これで終わったとは思えないが」という私の呟きが漏れた。



第十五章 資料へ

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