第二五節:昼食と書店へ

 時計を見る一一:三〇になっていた。


「少し早いが昼にしようか」というとアスカ嬢が即起きたそして「アボガト海老バーガー」といった、どうやらお気に入りになったらしい。


 そしてセンターフロア二階のファーストフードコーナーに行く、確かに空港に入っていた店と同系列店が入っていた。


 アスカ嬢が先頭を切って歩いていくので皆それについて行くことにする。


「俺が払おう」といいながらサコッシュから黒いケースから一度使った白いマネークレップを取り出し準備する。


「こっちに来てくれ」と私がいう「ファーストフードは基本的に来てくれたりするわけでは無いのさ。自分で注文しに行って。配られてくるのを待つか。自分で持っていくのが主となるんだ」といって私が説明した。「好きなものを頼んでも良いが食べられる量にしておけよ」と私は釘だけは挿しておくことにした。


 と良い手を思いついたので実行することにした。

「こうするんだ」といいながら「アボガト海老バーガーのセットをライトコークのLサイズでクラッシュドポテトは二枚に増量」という。


「直ぐに席にお持ちいたしますのでしばらくお待ちください」一番の番号札をくれる。


「これが引換券の代わりだ」といって一番の番号札を見せる。

するとアスカ嬢が「それと同じものをもう一セット」と波に乗ったので、皆同じものを頼んだ、マネークレップな必要ありません先払いされておりますのでとのことだった。


 まあ良いかと思い六人席を広々使わせて貰うことにする


 通路側に座るとすぐ隣にアスカ嬢が座った、隣に座ったのでよりよく見えてしまうが仕方が無い、流石にプロポーションの維持ができておりとてもノーマルとは思えない程プロポーションが良いのである。


 長命種であるだけあるのかもしれないとは思ったがそれ以上に美しいのは確かである。


 まあジロジロ見たりはしないが、その代わり成長が何処で止まったかは大体わからないでもないが八から九歳くらいにしか見えないのであるがその為背丈は百六十センチメートル程しか無いのだ。


 なので私と一緒に同程度の処に座ると姿が隠れてしまうのである。


 サヨリ嬢もL型とのことであるので八から九歳位であるので少し背が高いかな位ではある百六十八センチメートルあるかなといった処であろう。


 ヒジリと私があまり変わらないくらいで百八十五センチメートル未満だからまぁナイツでもあるのでプロポーションは女性陣から見たら美しいといわれてしまう筋骨隆々の逞しい体であるからしてまぁ私もヒジリも基本的にはトレーニングの鬼になっている筈であるのでさらに引き締まった身体になっている筈なのである。


 まぁナイツの標準身長が大体百九十五センチメートル位なので少し低めに該当してしまうのだが。


 まぁこの身長のおかげで得したことは合っても、損したことは余り無いのが自慢ではあるのだが。


 そして一番から四番が一気に来る「お待たせ致しました」と二人で来たので私が立って対応するこの為に通路側に座っていたともいえる。


 皆の札を集めプレートを一枚片手で受け取りながら、その空いた手に札を四つとも渡す「ありがとう」といいながらもう一つのプレートを受け取り先にスッスッとプレートを手早く机の上に置いて行く当然奥側からである、そしてもう二つのプレートを受け取り「ありがとう」笑顔で私がいうのである。


 そしてそのプレートをアスカ嬢の前と自分の前に置き「来たぞ」とアスカ嬢に声をかけるのである、私が座るのと時をほぼ同じくして起き上がったアスカ嬢が、バーガーの包みを開けて豪快にかぶりついて行く。

 それにならい私も同じようにバーガーの包みを開けかぶりつくのだ。

「なるほど、こうするのか」といってヒジリが同じように食べ始めた、サヨリ嬢も同じ様に豪快に食べに行っていた。


「まぁこれが正統派なのかどうかは論議が分れるところだが、大体こうやって皆食べるんだよ」とひととおり食べ終わった私がいった。


 皆が食べ終わると丁度一二:三〇と昼時間になっていた。


 慣れて無い者がLサイズのライトコークを頼むとどうなるのかという見本ができてしまっていたが仕方が無かった。


 落ち込むサヨリ嬢に優しめでいった「まぁLサイズは男性向けだから」といいながら、「慣れているアスカは大丈夫だけど」とフォロウを忘れなかったことだけは告げておく。


「まぁ書店に珍しいものでもないか見に行くかい、今からだから書店の方も人はまばらだと思うがね」といって零番を出してかけた。


「この施設の中には無いが、外にはあるからね」といって私とアスカ嬢がプレートを持って席を立つ空のプレートは自分で処理するのさといってゴミ箱にプレート以外のものを全てほり込み、プレートはゴミ箱の上に置いて一階に降りる階段の手前で待つことにした、直ぐにアスカ嬢が来て、次にサヨリ嬢が来た、ヒジリを見ると少し手間取っていた様であったが少しすると分った様で急いで追い付いて来た。


「横と縦が違うからな」と私がいうと「面目ない」といって少し笑っていた。


「さて本屋はとセントラルタワー下にデカいのが有ったな」と私がいうと「南西角の一階ですよね」とアスカ嬢がフォローを入れた。


「まぁ着替えようか」と私がいって先導し一階へ降りていく。


「では又、入り口の前の椅子の処で」というと左右に別れそれぞれが男女に分かれて更衣室に入って行った。


「こういう時は男性陣の方が早いですからね」と急ぎ目で着替えるアスカ嬢とサヨリ嬢が居た。


「女性陣はさっきの失敗が有るから手早く着替えてると思うんだが、こちらも着替えるのを手早くするか、競争ではないんだがな」と私がいって少しだけスピードアップした。


それから三分後、私とヒジリが出てくると。

ほぼ同じタイミングで出て来れているアスカ嬢とサヨリ嬢と入り口の受付前で出会ったのであった。


「早かったじゃないか」と私が笑顔でいうと「御待たせしてはいけませんし」とアスカ嬢が返したのであった。


 そして蒼のスポーツFPVで移動する、時間は昼を過ぎビジネスマンのお昼の休憩時間が丁度終わった辺りの筈であった。


 今なら行けるか予定外行動だが、目立たなければバレはしない筈だという計算が有ったのだ。


 アスカ嬢には『データパッド』で車内で先に店舗情報を収集してくれるように頼んだ「アスカ店舗の情報を先に収集して居てくれ、コロコロ変わるからな並びが」といって誤魔化しながら。


「そうなのかそんなに早いのか」とヒジリが関心して聞いていた「アスカに案内は任せるから」と私がいいながら、「俺は店長に挨拶に行ってくるよ」と私が商売と関係がありそうな話を追加しておく。


「分りましたお任せください」といってアスカ嬢が同意した。


 実際には今回のみの期間限定名刺を渡しに行くだけなのだが、そこで閣下で無く卿と呼んでくれというだけではあるのだが、それだけでも重要なものが得られる可能性もあるのでしておこうというだけだったが。


 そして店舗前までは渋滞も遅延もなく、スッスッと行けてしまう。


 店舗前の有料駐車スペースも空いておりFPVを停車させるのも苦も無く終ってしまった、流石ビジネス街だけあってONとOFFがハッキリしているようで好感が持てた。



第十一章 第二六節へ

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