過去話 グランシスディア連邦共和国編

第十七節:支部隊

 新たに編成される部隊に、副長として入って見てはどうか? という話が持ち上がるのである。


 都市そのものは古くからある都市ではあるが、今まで天然の要害に守られてきただけあり、季節ごとに大型モンスターの襲来程度しかなく……。


 その、都市の名がグランシスディア・ゼロであった。


「配備数も少ないが、行ってくれるか?」という相談に。


「今のところ、行く当てもないから良いですよ」と答えたのを、皮切りにジーン・クレファレンスが率いる部隊に副長として着くのであった。


 最も、この部隊もかなりバランスが悪く。


 ジーンが下級貴族(男爵:バロン)、私が新人で下級貴族(子爵:ヴィカウント)で、もう一人の隊員ダイヤ・カークランドは一般市民の出身であったのである。


 しかも最初は三人(六人)しかおらず。(パートナー込みで六人)


 MM数は、たったの三機しか、居なかったわけである。


 しかも、ジーンは定年間近であるという、極めつけの部隊であったが。


 副長として、やれることはやります。


 という意志から、この部隊に志願したことにはなっているが。


 こと、ここは要衝であるという見識の元。


 先を見据えて部隊運用に関わる姿を見たある者によって徐々に型を、変えていくわけではあるが。


 先に、ジーン・クレファレンスが定年を迎えてしまい。


 再雇用という形にはなるが、隊長職に就けなくなったため。


 繰り上がりで、アスカ・ジークレフが小隊長になった。


 また、ダイヤ・カークランドが副長にそしてジーン・クレファレンスが補佐役になったことにより。


 かなり小回りの効く、部隊となりかなりの活躍を見せていた。


 第十七次大型飛行型亜竜追い返し作戦に置いては、一定数の撃破とかなり活躍する。


 矢張り、数の暴力で押されると、抜けがあることから新人でもいいんで一人か二人できれば三人欲しいのですが? という要望書に答えたのが、時の最高権力者ヨナ・ヴァシュマール三世であった。


 とりあえず補充要員としてコマチ・アラ・ニスを送ったが、先走るタイプで無謀な賭けを良くするタイプであったため。


 よく隊長命令を無視し、回りのいうことを聞かない性格であったため質が悪いのを送ってくれたとジーンからは批判が出ていた。



 そして第十八次作戦における、初の被害者となってしまう。


 正面の敵に気を取られ、後方確認を怠ったのである。


 その結果、前に大型亜竜後ろに突撃型地上亜竜という最悪な状態に隊長命令の出撃禁止を無視して未整備の機体で割って入り前方の亜竜に噛みつかれた上にガッチリと抑え込まれて動けなくなったところを後方の突撃型草食亜竜に突撃されたのであった。


 そのため重度の複雑骨折を、体各所に引き起こしてしまったのであった。


「まだ、ナイツの丈夫な体だから良かったようなもののノーマルであれば死んでいたかもしれない」というアスカ隊長の言葉にもめげずにまだ先走ろうと病院を抜け出したりしたため支部隊隊長から。


「死んでいいヤツなんていない」という。


 こってり絞られ性格が少しだけ、丸くなるもまだ命令違反の癖があったため。


 怪我をさせたヤツがいかがなものかという話もあったが、隊長命令無視に加え・未整備機体での無謀な出撃・さらには後方注意サインが出ていたにも限らずその無視まであり。


 慣れていなかっただけだ、といってさらに困らせたため。


 私から重度の出撃禁止命令を受けたのであった。


 どのみち二週間は絶対安静といわれており各関節を固められており動けない状態だったのはいうまでもないが、とりあえず。


 他の患者に迷惑を書けない様に、個室に監禁されたのはいうまでもない。


 事実であった。


 ついでに面会謝絶の上、絶対安静というプラカードが掲げられていたのである。



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