第二節:部隊増強計画
ギルド三番隊側では特にことは起きていなかった。
三番隊には観察を解除し通常任務に移ってくれとの通達をした。
「多分、幽霊ナイツだと思います」とアスカ嬢は極めて確立が高いという。
「見張り役でしょうから攻撃能力は極めて低いと思われますが、ノーマルではなくナイツで管理するべきでしょう」とノーマルではナイツを管理しきれませんしと続けた。
「幽霊が何を考えてるのかは、多分
「ついにここも、幽霊ナイツが出始めたのかー」とダイヤが嫌そうな顔をする。
「幽霊とはのう……」とジーンもどーしたもんかなといった表情であった。
「幽霊ですか……」とレオンはかなり深刻そうになっていた。
「暗くなっても仕方が無い、いつも通りで行くぞ!」と私が
「アスカ嬢が冒険者だったころの仲間に居たというので助かった面もある」判別が早かったと私はいった。
「とはいえアスカ嬢に
「皆忙しいからな私が行くか」と私がいうと、
「二番隊に休暇をくれ……あれの生体に付いてはワシのほうが
「ふむ、この前から
「その続きでウチの部隊にも休暇をいただけるなら、文句はありません」とダイヤがいった長期の休暇が近ごろ無かったせいでもある。
「その意見に賛成です」とレオンも同様に答える。
「判ったギルドに追加申請で四番隊の構成表を提出しておこう」と私がいった。
「後ギルドとも相談だが、西隣の空き倉庫をウチで貸してもらえないか州知事に確認してみよう」とも付け加える。
「あの結構広い倉庫をですか?」とダイヤが追加でいった、「MMだけなら六十機は入りそうな例の倉庫ですか」と。
「ウチがすっぽり収まってまだ余裕がありますぜ」とジーンも同調した。
「そんな所が有ったんですか?」とレオンはあまり知らない様子だった。
「この前大手重企業の国営アリシア社の生産ラインが、グランシスディア・エイトに移ったのは知ってると思うが、そのアリシア社の予備倉庫だったんだよ。
その大きさのせいで他の企業が尻込みしているのは知っていたからな。
州知事にしたら渡りに船だと思うんだが……、問題は設備投資費用と運営費用なんだよなそこへ行けたらいいと思うんだが。
ヨナ様に相談してみよう、主設計者にノインを押すか」と私がいうことにした。
……
二日後、
「四番隊だけでなく五番隊・六番隊の予定が来たぞ!!」と私は叫んだ。
「ノインを呼び出してくれ」急ぎでと続ける。
ウグイス嬢もといアスカ嬢が、支部隊通信をかける。
「サマエル・ノイン、デザイナーおられましたら直ぐに隊長室までお
ちょうどそのころ、ノインは
(
そのまますすりついでに、つゆだくのラーメンを一気に飲み干し、
「ここにおいて置くよ、美味かったあ
「ノインです。五分ほどで戻ります」と伝えて。
……
五分後、
「いかがなさいましたか、隊長」と汗だくになった、ノインが走り込んできた。
「西側の元アリシア社の予備倉庫を知っていると思うが、ギルドの管轄になった。よってそこに
「ヨナ様からの支援資金だ」といって、マネークレップを
「私でいいんですか?」と思わず、ノインがいった。
「ヨナ様の覚えは厚かったが」と私が、フォローする。
ノインがずり落ちそうになる、メガネを支え直し、
「了承しました。いつ頃までに?」と聞いた。
「早ければ早い
「ここの部隊も遂に五十七機になるんですね、一気に大所帯の仲間入りですね総長」とアスカ嬢が、
「では青図面を引きましょう」といって『データパッド』を開くノイン。
「追加で六機分ほどの予備のポートも作って置いてくれ」と私。
「こちらと同様に予備ポートは入り口近くに置きましょう」といって図面を切りながら一気に青図面を描くノイン。
「どうせなら並びも同じにして九ポート切りますか」と描き上げて行くノイン。
「その
「
……
五分後、
ザックリとした設計だが、かなり
「OK、それで進めてくれ」と私はOKサインを出した。
「設備類は最新を揃えますか? 中古を揃えますか?」と聞いてくるノイン。
「最新鋭で」と私は頼んだ。
それから一週間ほどたち、
「わしゃ、
「まあまあそういわずに」とアスカ嬢が取り寄せた和菓子と濃いお茶を持って、私、アスカ嬢、ワルキューレ嬢、クララ嬢が艦まで行ったのである。
「
「今回は
「
……
「
「メカニック班は全八班が機材取り付けにかかりました、あと三日もあれば各ポートは出来ると思います。
「五日は見ていただく必要があります、あと
「六日もあれば行けるかと」とノイン。
「
……
そして七日後(構築から約一週間後)、「いい感じだな」と私がいった、いいでき
「隊舎があるって羨ましいですね」とダイヤが羨ましそうにいう。
「フローティング・パワー・トロリー(FPT)で充分ではないか」とジーンがダイヤに突っ込んだ。
第六章 第三節へ
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