GZ・BWR
御鏡 鏡
グランシスディア・ゼロ編 Part.1
第一章 空中戦と非道の対価
第一節:支部隊を取り巻く世界環境と政情
グランシスディア連邦共和国とは、周辺の巨大国家や中型の国家を次々にのみ込み東へ拡張していった国家である。
中央大陸『カルナバン』の中央領域では、一強と言っても良い国である。
大統領制を取り、分散型州制度を取っている、とても大きな国である。
グランシスディア・ゼロは、州都なので州知事が居る。
今、我々が駐屯している都市だ。
州知事の旗下には、準騎士団ブルーアジュール旗下のマジック・マシンが十機、流浪のマジック・マシンのナイツが三機、傭兵二期目が三機従っている。
ここの
その内、我々のギルド支部隊のマジック・マシン四機が駐屯しているが、現状四号機は損傷のため現在使用不可能である。
ナイツは四人パートナー三人であり、現状部隊にメカマンが居ないため、マジック・マシン自体の稼働率が落ちてきているところであり悩みの種だ。
ギルドナイツ、
グランシスディア連邦共和国駐屯部隊、
グランシスディア・ゼロ支部隊、
指令小隊が我々の所属する部隊である。
支部隊といっても、我々の小隊一つの小さな隊である。
私こと支部隊隊長兼任指令小隊長の
『アスカ・ジークレフ』、
同小隊副隊長の
『ダイヤ・カークランド』、
同隊員の
『ジーン・クレファレンス』、
ジーンは古参で、ここで元支部隊隊長をしていたこともある人物である。
現在は、この三人でここを維持している訳である。
後は、待機中の隊員の
『コマチ・アラ・ニス』、
だが彼女は、つい先だっての戦闘で負傷し、シティー内の病院で療養中である。
怪我の程度は、二週間要安静との診断結果である。
怪我が外傷性のものであることは、私でも分かる程度の状態であった。マジック・マシンのフィードバックをモロに受けた傷でもあったからである。
現在は、人員機材ともに数が少なく、対処できる物事に限界がある。
そのため本国ギルディアスに、ナイツの人数の増加と機数の増加とメカマンの増員要請を、上申しているところではある。
グランシスディア連邦共和国の最初の中型都市、
我々は今、シティーシリンダー(円筒形の居住エリア)と外側のドームの間にある外核空間(以下アウターコアスペース)と呼ばれる、広大な空間に居る。
シティーシリンダーとドーム(以下アーバンシェル)の間にはアウターコアスペースと呼ばれる広大な空間があり、そこに倉庫などの構造物があるのはごく普通である。
我々は、そのうちの南側のアウターコアスペースの一つを丸々借用している。
アーバンシェルの球の丸みに沿って、外壁が作られているのだ。
高さも二十キロメートルあり、広さも半端なくデカイのである。
つまりシティーシリンダーの外壁がアウターコアスペースの内壁で、アーバンシェルがアウターコアスペースの外壁になるわけだ。
アウターコアスペースから外に出て、天を仰ぎ見る。
そこには『シリウス』が中天に、サンサンと輝いていた。
カラッとしているがとても暑い、悩みそのものが吹き飛びそうだった。
測量を行った本国ギルディアスは、この世界が閉じた世界なのだ。
ということを知っているが、これはギルドのナイツになった時に教わる、基礎教練の中に入っているものである。
グランシスディア・ゼロ自体のシティーのサイズは、直径三十五キロメートルと
但し、主に武装が
しかし、ここからそう遠くない交通の
すでに八十五パーセントが完成している、と噂になっている。
グランシスディア・エイトの都市サイズは、直径百五十キロメートルといわれている。このため、
そして、グランシスディア・エイトにはすでに正騎士団百九十四機が割振られており、準騎士団も四百機が駐留している。
このため、グランシスディア・ゼロ側が割を
駐留している準騎士団は
正騎士団グランシスディアラインも六機は在籍してはいるが、単なるお目付け役といったところであろう(グランシスディアラインは大統領直属の組織ではある)。
しかも、その正騎士団は
それで、有名でお
私個人の、私的な
実質戦力は、州知事旗下の準騎士団ブルーアジュールが十機、流浪のナイツが三機、傭兵二期目が三機と、我が支部隊四機を加えての二十機が主戦力といえた。
他に、マジック・マシンは二十四機このシティーに在籍している。
皆作業用の魔業機で、作業がメインなのである。
又、魔業機に至っては所属がバラバラで、工事事務所に所属しているものから、準騎士団配下の十機まで様々であり、東西南北の外部ゲートブロックに所属している都市事業部の各ブロック二機づつの八機も混じってはいる。
戦闘は不可能であり、こちらとしてはむしろ心配しているところである。
我が支部隊の、マジック・マシン作業整備ブロックポートも、現在三十六機分が空いている。
最盛期には、四十機は居たといわれているが、現在はたったの四機。
それも、内一機は予備機で、実質三機で取りまわしているのが実情ともいえる。
ギルドとしても、見捨てる訳にはいかない。
けれど余っている機材が、今現在無いのは実情である。
こちらからは早く人材が欲しいといっているが、無理がある。
あと一週間もすれば、予備兵が到着する。
そういう報告を、本国ギルディアスからはいわれてはいる。
飛行型大型亜竜は子を育てるために、大型の草食型モンスターを狙いに来るのだが、そのついでに都市物流を狙いに来るのである。
一度目そこそこの得物が取れて、味を占めている奴が飛来することが多いのであった。
特に地上を走ってくる『パワートレーラー』は、動きが半端なく鈍いので、狙われるのである。
この世界の地上は、道路整備が完璧ではない。
そのため荒れ地が続き、舗装部分と未舗装部分の混じった道路なのである。
それに最近ここ一万年ほど前に創られて、かなりの数が出ている。
『フローティングパワートレーラー』の登場以降、道を整備するのに、金をかけない国が増えているのも事実である。
よって通常のパワートレーラーでは、道の状況に足を取られかねない。
しかしフローティングパワートレーラーであれば浮遊移動できるので、道の状況に関係無く走って来れるという、だがしかしフローティングパワートレーラーは本体価格もさることながら整備や維持に値段が張る。
大手輸送会社等でないと、維持できないことも多いのである。
中古車も出てはいるが、それでも新品のパワートレーラーの三倍の価格がしている。
小口や中小規模の事業主には、辛いのである。
特にここに来てくれるのは、中小規模の会社であり嗜好品や外産物を積んで来てくれるのである。
我々も、お世話になったことがあるのだった。
第二節へ
─────────────
こちらは、連載小説になります。(更新が不定期なものですが)
フォロー登録していただけたら、筆者が喜んで次回作を書くかもしれません。
なにとぞよろしく、お願い致します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます