初恋は上手くいかないってね
@nezukoninaritai
第1話 はじまり
私の名前は花岡さくら26歳。小さい頃からの夢だったケーキ屋さんで働いています。
「さくらちゃん今日もお疲れ様!」
「悠人先輩、お疲れ様でした」
悠人先輩は私の1つ上で、いつも優しく、笑顔がくしゃっとして可愛いくてかっこいい先輩です。
「あのさ、この後予定なかったら飲みに行かない??」
「いいですね!佐藤さんにも伝えてきます」
「いや、今日は2人がいいんだ。大事な話があって。」
「え・・・・あっ、分かりました!」
いつになく真面目な顔だったのでびっくりして変な間が空いてしまった。
「良かった。じゃあ行こっか。」
それにしてもいつもみんなで行くのに2人ってなんか緊張する。何の話だろう。。。まさか告白?いや、ないない、こんなイケメンが私なんか好きになるわけないよ、それに、
「・・・らちゃん、さくらちゃん!」
「あ!ごめんなさい」
「お店着いたけど、ぼーっとしてどうした?あ、もしかして体調悪かった?無理に誘っちゃってごめん」
「いえ!ちょっと緊張してただけなので大丈夫です」
「緊張することないよ!それじゃ入ろうか」
ガラッ
「いらっしゃいませー!」
「とりあえず、ビールでいい?」
「もちろんです。」
「すいませーん、生ビール2つお願いします。」
「あいよー!」
「・・・・・」
「・・・・・」
早くビール来ないかな、沈黙気まずいよ。
「はいお待ちー!」ドンッ
「じゃあ今日もお疲れ様っ乾杯!」
「乾杯!」
ゴクゴク···
「ぷはぁー美味しい!!」
「ははっいい飲みっぷりだな笑」
ついいつも通りに、、恥ずかしい。
「そ、そういえば大事な話って何ですか?」
「うん・・・あのさ、さくらちゃんって彼氏っている?」
「いないですよー」
「それなら良かった」
「え?」
「俺、さくらちゃんのこと・・「あれ?もしかして、さっちゃん?」
悠人先輩の言葉を遮って聞こえてきた方を見ると、ニコッと笑う懐かしい顔。
「もしかして、ひろくん?」
「そうだよ!久しぶり!元気してた?てか何年ぶり?」
「久しぶり!元気だよ。中学ぶりだよね?ひろくんも元気そうで良かった」
「だよな!まさかこんな居酒屋で会うとは思わなかった。あ、てか話の途中で入ってごめんな、つい嬉しくてさ。俺もう帰るからまたな」
「うん!またね!」
「すいませんでした、失礼します。」
そう言うとひろくんは悠人先輩にお辞儀し、私に手を振って帰って行った。
「懐かしかったぁ、変わってないんだけど、なんか大人になってたなぁ」
「仲良かったんだね」
「仲良かったというか小中が一緒で////そ、それより悠人先輩何か言いかけてましたよね?」
「あ、うん、そうなんだけど・・・」
「どうしました?」
「もう少し頑張る必要が出てきたから、また今度にするよ。」
「?悠人先輩がそう言うならまた今度聞かせてくださいね」
「うん。」
この後はいつも通り他愛もない会話をして帰りました。
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