『シン・ウルトラマン』 チョップの激痛も再現

 日本で猛威を振るう禍威獣かいじゅうを撃退してきた「禍威獣特設対策室」、通称『禍特対かとくたい』、電気を食う怪物相手に攻撃しようとするが、相手が放射線物質持ちで太刀打ちできなかった。


 逃げ遅れた子どもを助けるために、主人公は単身出撃した際に死亡。

 銀の巨人「ウルトラマン」と融合する。


 ウルトラマンは地球人である主人公に擬態して、日本の文化を学んでいた。


 しかし、外宇宙から来た「ザラブ」によって、主人公は窮地に立たされる!



 冒頭で、「ウルトラQの怪獣が出てきて自衛隊が学者と連携して倒していく様子」から、「禍特対設立」までの流れが展開されていく。


 で、また似たような放射能怪獣が出てきたところで、ちゃんとしたウルトラマンが登場。

 原子炉襲撃のシーンはラミエル戦を肉弾戦にしたような雰囲気で大迫力だ。

 ウルトラマンには成田亨デザインに則って、目に穴がなくカラータイマーもない。が、「地球ではパワーを激しく消耗するため稼働時間が短い」設定は生きている。

 その表現の仕方も「なるほど」と思えるものだ。


 ザラブ星人が変身するニセウルトラマン戦では、

「空手チョップを食らわせて、ニセマンの脳天に当たって手を痛がる」

 というシーンを再現。


 続いて現れたメフィラスによって、長澤まさみ演じる隊員が巨大化し、BUBKAに晒されることに。

 これも、メフィラスが建てた作戦、「巨大フジ隊員」の再現だ。 


 なぜ日本にだけ怪獣が現れるのか、ウルトラマンは神なのか、そういった問題などにちゃんと向き合っている作品だった。

 ヒーロー物というよりは、特撮ものと言っていいだろう。

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