『悪魔の毒々映画をカンヌで売る方法! 』 骨の髄までインディーズ!
『悪魔の毒々モンスター』『キラーコンドーム』の制作会社「トロマ・エンターテインメント」が、カンヌ映画祭で自作をアピールするドキュメンタリー。
責任者のロイド・カウフマン自らが、デジカメで一部始終を撮影する。
カンヌまでの道のりではピーナツ代さえケチり、機内食はパクリ、安アパートで過ごす。
女性スタッフの乳首に宣伝ステッカーを張って街中を練り歩く様は、まるでF1カーさながらである。
タランティーノには愛されているが、ジャン=クロード・ヴァン・ダムには逃げられる。
カートマンホテル内で、大手ワーナーが連れてきた犬と戯れるシーンが、本作唯一の癒やし。
「ワーナーは、犬までパスカード持ってやがる!」と茶化す。
あとは血と、臓物と、乳首と、市民とのケンカばかりだ。
スタッフが警察やホテル従業員ともめることもしばしば。
しかも、『悪魔の毒々おばあちゃん』のPは、仕事の関係者だ。一番怒らせてはいけない相手である。
それなのに、
「トロマ主催のダンスパーティで三時間も並ばされた挙げ句、入られへんやんけ! どないしてくれんねん!」
とカンカンに。
実は、オレはトロマ映画を見たことがない。
『キラーコンドーム』さえ。
なので、本作が初のトロマ映画だ。
非常にアナーキズムに溢れた映画で、
「低予算! Z級! 大衆に媚びへんぞ!」
という意気込みが並ではない。
カウフマンは現在七五歳なので、五〇代当時の作品か。
高齢でエネルギッシュといえば、同年齢に『マッドマックス』のジョージ・ミラーがいるが、ほぼいい勝負だ。
ベクトルは真逆だが。
また、トロマは公式YouTubeチャンネルで本編も多少流している。
しかし、字幕さえないので何を言っているのかサッパリだ。
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