『裏窓』 車椅子探偵

 ケガをしたカメラマンが、裏窓で展開される殺人事件を解く話。


 ケガをした主人公は車椅子の生活を強いられ、楽しみと言えば隣のアパートで繰り広げられる人間模様を観察する程度。


 お手伝いさんにもたしなめられるが、暇つぶし欲の方が勝ち、やめられない。


 あるとき、正面の窓で夫婦の妻の方が、夫を罵倒していた。

 その日の夜、女性の悲鳴が。


 しかし、翌日になると妻の姿がない。


 男は壁を磨き、大きな鞄を買って、包丁やのこぎりを新聞にくるんでいた。


 何かあったに違いないのだが、知り合いの警察に話しても信じてもらえない。


 彼女にも話してみた。

 友人の警察と同じ反応をされたが、彼女も向かいの男が持つバッグの扱いに疑問を抱く。

 俄然興味を示し始めた彼女を巻き込んで、証拠探しを始めるが。


 いわゆる安楽椅子探偵なのだが、事件が起きているのかすら怪しい状態なので、ただの覗き魔呼ばわりである。

 

  

 ヒッチコックの技術が評価されている作品だ。

 主人公は出歩くことができず、足の痒みさえ孫の手がないと満足にかけない。

 調査したくても手持ちのアイテムが双眼鏡や望遠カメラしかない。


 同じ画面で物語が展開される映画と言えば、近年では『search』が新しい。

 本作は、その手法の先駆けと言えよう。

 

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