鉄の塊、土鍋シチュー

春嵐

01 start & epilogue.

 朝。

 無人空母の行方不明をうるさくまくてているテレビを消して。部屋を出た。

 いつものように、ポストを確認して。

 仕事のために外へ出る。

 海岸線のマンション。景色がきれいと彼が言ったから、この部屋に住むことにしたのに。

 彼は、もういない。

 マンションの外。

 海が、広がっている。ばかみたいに、青い。


 ポストのなかに。


 彼の死亡を知らせる葉書が入っていた。

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