2021年8月の25句
人の一生のうちマライア・キャリーのクリスマスソングが頭の中で流れている時間は約半年にもなるという
いつも床にピーマンの種が落ちてたあの子の家が取り壊される
精神病院が混みすぎ
たまたま指名手配犯と同じ特徴だっただけ
豚同士が死闘を繰り広げる屠殺場
レイプされて身籠った子が天才児というアメリカンドリームを体現したいの私は
得するセンスの持ち主にあやかろうとしたけどやっぱ殺す
ベランダで採れた野菜の廃棄率がすごい
満場一致でマックに決まった日はストロベリーシェイクで乾杯
コオロギのにおいがすると言われてた人のことを思い出す コオロギを見て
下の毛が床でみの字になっている
空っぽの大教室に半濁音で響かせる屁か
いつ来ても改装前のレイアウトが懐かしい
口の中に飛び込んできた虫と同じ味だった調理実習
駄洒落しか生きる術がなかった人の自伝がめちゃおもろい
いつも犬の糞と間違える木の実か
UFOを呼ぶ会が呼んだあとのことを何も考えてない
墓場に忘れたスマホを取りに戻る
要介護の人々が昼間からうろつく街にグッドバイ
昔からそれっぽいこと言う男が好きだった
冠婚葬祭を回避するマニュアルを作る
家で使ってみたらやっぱり合わなかった
品出ししながら分給秒給まで計算し
タルタルソースだけ食べる
宿なしに貸した千円を悔いる
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