(二)-10

 ティムはモハメドの遺体の状態を確認した。こめかみの銃創の他、足を撃たれていて、ズボンに血がしみこんでいた。致命傷ではなく、先に足を撃たれた後、ここに入り込んだが、逃げ切れなくなったのかもしれない。それ以上のことはわからなかった。

 ティムは急いで引き上げた。モハメドが殺されたとなれば、殺したのはロシアとしか考えられなかった。そうなると、奴らの次のターゲットは、モハメドが持っていたメッセージの方になる。つまり、コインロッカーの中身を持ち去った日本人青年のところへ行くだろう。

 ティムは急いで青年が住む家に向かうことにした。同時に基地の上司に電話で海兵隊の特殊部隊を一チーム派遣するように依頼した。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る