第52話みんなお休み

 かあ様がみんなのお怪我治すお手伝いに行って、僕達はジュース飲んだ後は、シェーラが今静かなうちに、少し寝ておきましょうねって。ずっと爆発の音がしてて、なかなか僕達みんな寝られなかったの。ちょっと寝ると音で起きちゃう。

 だから静かに、みんながお休みしてる間に、僕達もお休みなさい。


 にぃに達とみんなで、1つのベッドに入ります。大きなベッドと、普通のベッドが2つ。僕達はみんな小さいから、大きなベッドにみんな寝れちゃうんだ。

 みんなでベッドにごろってしたら、上からバサアァァァって、シェーラが毛布を掛けてくれます。


「にぃにおやすみなさい。みんなおやすみなさい」


『ぷゆゆゆゆん!!』


『お休みなさい!』


『ガウガア!!』


「お休み!」


「お休みなさい!!」


 僕すぐに寝ちゃいました。


「シュー様、今確認いたしましたが、足りない物がいくつか。今のうちに用意してこなければなりません。ほんの一時こちらを離れてもよろしいでしょうか」


『ああ。ここのことは任せろ。お前達人間が何人も集まって守っているよりも、俺1人で守る方が、お前達の何倍もの力があるからな。心配するな』


「それでは、よろしくお願いいたします」


 う~ん、誰? お話してるの? 静かにだよ。みんな寝てるし、僕も寝てるんだから。


 どのくらい経ったのかな? 僕はしょぼしょぼ目を開けました。周りではみんなが寝てて、窓の方を見たら真っ暗でした。

 それで窓の方を見てたら、誰かが僕の頭をなでなでして。振り返ったら、とう様がベッドに座って、僕の頭をなでなでしてたの。


「とうさま?」


「どうした。起きちゃったか? まだ寝てて良いんだぞ」


 とう様が僕のこと抱っこして、背中をポンポンしてくれます。それで僕はまたお目々が閉じて来て。これ夢かな? だってとう様は、ライオネルと悪い魔獣倒しに行ってるはず。それともお休みしに帰ってきたのかな?


「すぅ、すぅ」


「寝たか。シュー様、子供達を守っていただき、ありがとうございます」


『気にするな。それで…』


 バシ!!


「う~ん…」


 僕は顔に何かが当たって目が覚めました。あれ? さっき僕起きた? それでとう様が居たような? 部屋の中をぐるっと見ます。でも部屋の中にはとう様は居なくて、窓の所にシューお兄さんが座ってるだけでした。

窓の外はちょっと明るくなってて、これはさっき僕が起きたときと違う。もしかしたら夢かもしれないけど。


 僕が起きたのに気づいて、シューお兄さんが僕の所に。シェーラが居なかったから聞いたら、シェーラは今、いろんな物取りに行ってていないんだって。でももうすぐ帰って来るって言いました。

そんなお話してたら、にぃに達が起きて、その後ぷるちゃんが。それからウルちゃんが起きて、それからフラキーが起きたでしょう。最後まで寝てたのはムウちゃんでした。ムウちゃんお腹出してぐわぐわ言いながら寝てました。


シューお兄さんが寝たいだけ寝かせてやれって。だからムウちゃんは寝たまんま。僕達はソファーの方に。

にぃにが箱の中をごぞごぞ。ジュースの入ってる瓶を出して、それからコップをご用意してくれて、みんなでお目々覚ましのジュースを飲みました。

 

ジュースを飲みながらにぃにがシューお兄さんとお話。そしたらまだみんなお休みの時間だって。僕達いっぱい寝たとおもってたけど、あんまり寝てなかったのか? 


「あいつが、ムウの父親、そうかお前達はドラゴンおじさんだったな。ドラゴンおじさんや他の魔獣達が頑張ってくれたからな。もう少し休憩かもしれない」


 そんなお話をにぃに達がしてたら、その途中で起きて来たムウちゃん。でもまだ眠いみたい。フラフラしながら僕達の方に来るムウちゃん。でもジュース飲んだら少しシャキってなりました。


 僕はお話が終わるまで待って、その後シューお兄さんに抱っこしてもらって、窓の所につれていってもらいました。窓からすぐ下を見て、ちょっと向こうを見て、それから遠くを見て。


 みんながお休みしてる時じゃないと、窓の所に行けないの。爆発の音が聞こえる時はダメって。今なら良いってシューお兄さんが。

 騎士さん達や冒険者さん達、それから魔獣さん達。あんまり動いてません。みんなお休み中だもんね。


「ドラゴンおじさんは、向こうの方だな。お前の父親は向こう」


 シューお兄さんが、とう様達が居る場所を教えてくれました。あそこでとう様達お休みしてるんだね。お怪我してないかな? かあ様にちゃんと直してもらってね。それから他の治してくれる人に、治してもらってね。


 僕はみんなお休みしてる最中だから、静かに応援です。僕が大きなお声出しても、下のいる人達には聞こえないから、大きなお声で応援しても良いぞ、って言われたけど、でも、もしかしたら聞こえちゃうかもしれないし。やっぱり静かに応援の方が良いよ。


 僕が小さなお声で応援してたら、にぃにやみんなも窓の所に。それで僕のまねして、みんなが小さなお声で応援だよ。


『…た! だ…こ…だ』


 ん? 今誰かのお声聞こえた? 

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