第36話みんな大変? お部屋に戻ろう!

「おい、我は国王の所へ行ってくる」


「ヱン様何が?」


「お前も来い。エリアス、ムー達は自分たちの部屋に戻って外に出るな」


 ヱン様がバタンって大きな音させて、ドアを開けて入って来ました。それで僕がお話する前に、わぁってお話して、僕もかあ様達もビックリです。


「分かりました。シェーラ、子供達を部屋に」


「畏まりました」


 急いでお部屋に戻る準備します。僕達はお邪魔になっちゃうからお椅子に座ったまんま。かあ様達は先にお部屋から出て行っちゃいました。

 ベルがさぁ行きますよって、僕達がお椅子からおりたら、ギムルおじさんが僕のこと呼びます。にぃに達も。


「これを持って行け。お前達のおやつだ。何が起きてるか分からんが、お前達が外に出れないなら、俺が時間が空いたときにおやつを届けてやる」


「おじさんありがとう!」


「ありがとうございます!」


「ありがとです!!」


 大きなカゴをギムルおじさんが僕達にくれました。中におやつが入ってるんだって。ムーちゃん達の分はシェーラが全部持ってくれます。

 

 ドアの所まで行って、おじさんにもう1回ありがとうして、僕は片手にカゴ、片方のお手々でラッセルにぃにとお手々繋いで歩き始めました。ダレルにぃにはムーちゃんとお手々を繋いでます。


 玄関まで行ってシェーラが止まりました。僕達に注意があるんだって。

 1つ目はシェーラが止まった時は絶対に止まる事。2つ目はお話しない事。3つ目はまっすぐ前を見て歩くこと。お約束だって。


 僕達がはいってお返事したら、シェーラがニッコリ笑って、その後すぐにシェーラが玄関のドアを開きました。

 それでね、僕お外に出て、すぐにシェーラのお約束破りそうになっちゃいました。大きなお声が出そうになっちゃって、慌ててお口をむんってします。


 お外にはドラゴンさんや、ドラゴンさんに似てる魔獣さん、それからガルダー達みたいなドラゴンじゃなくて、ちょっと赤色のドラゴンさん。いろんな魔獣さん達でいっぱいでした。みんなガウガウ何かお話してるの。

 ドラゴン騎士さん達は、戦うお洋服に変わってて、ガウガウお話するドラゴンさん達をビックリしたお顔で見てました。


『みんな一緒にここまで来たんだよ』


 フラワーバードさんが僕達の上を飛びながら教えてくれます。


「さぁ、行きますよ。しっかりついて来てください」


 シェーラが歩き始めて、僕達もすぐに歩き始めます。

 ドラゴンさん達の隣を歩いて行くんだけど、魔獣さん達がドラゴンさん達が練習する場所に入りきれなくて、柵のお外にも出ちゃってます。

 使用人さんやメイドさんが通ると、みんなビックリして戻って行っちゃうの。


 どんどん歩くシェーラ。少し歩いたら魔獣さん達がいなくなりました。でも今度はあっちに走ったり、そっちに走って行ったり、使用人さん達がお荷物運びながら走ってるの。

 僕達は使用人さん達とぶつからないように、端っこの方歩いてたんだけど。もうちょっとでお城のドアの所だったのに、僕使用人にぶつかっちゃって、しりもちついて、それからギムルおじさんに貰ったカゴを落としちゃいました。


 ラッセルにぃにがすぐに僕のこと立たせてくれて、カゴも拾ってくれます。


『ガウガァ?』


『大丈夫?』


『プユユユン!』


『お尻大丈夫?』


 ウルちゃん達が僕の周りに集まります。僕はお尻押さえました。ちょっとだけ右のお尻が痛いです。


「エリアス。良かったな。中身外に出てないぞ。このカゴは俺が持ってやるから、お尻痛いかもしれないけど、あと少しだから頑張って歩け」


「うん!」


 お兄ちゃんがカゴを持ってくれました。それでもう1度お手々を繋いで歩き始めます。

 

 それからぶつからないようにもっと気を付けて、やっとお城のドアの所に着きました。ドアは開いてて、やっぱり人が出たり入ったり。僕ぶつからないで入れるかな?

 シェーラが人が通らないように、ドアの端っこの所に立ってくれます。


「良いですか、私とドアの壁の間を通ってください」


 最初にラッセルにぃにが中に入って、次に僕が中に入ります。シェーラと壁の間を通って、通ってる時、にぃにがお手々を引っ張ってくれたから、すぐに中に入れました。

 次はフラワーバードがヒョンって、間じゃなくて、みんなの頭の上を飛んで中に入って来ました。

その後がムーちゃん達です。みんな順番にちゃんと中に入れたよ。それで最後がダレルにぃに。みんな誰にもぶつからずに中に入れました。


「さぁ、もう少しですよ」


 階段も廊下も、1列になって、誰にもぶつからないように歩きます。階段が大変でした。いつもも大変だけど、今日はもっと大変。いつもはちょっとお休みしながら上るんだけど、お休みしないで上ったから、足がいたくなっちゃったんだ。

 そしたらラッセルにぃにが僕のことおんぶしてくれたの。そのままお部屋まで連れて行ってくれるって。

 にぃにとっても力持ちです。僕のカゴと自分のカゴ持って、それで僕のことおんぶするんだよ。ありがとうにぃに!


 お泊りしてるお部屋の階について、そこはあんまり人がいなかったから、お兄ちゃんのおんぶから下ります。やっとお部屋の前についてシェーラがお部屋の中を確認して。


「どうぞお入りください」


みんなでダダダダってお部屋の中に入ります。ふぅ、疲れたぁ。みんな自分のクッションに飛び込みました。

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