第26話ウィリスとマクマスター
ヘッドの攻撃はおしっぽ攻撃と、引っ掻く攻撃、それからお羽でバシュってする攻撃です。どの攻撃も風がブワって。
遊びに来た時はいつもカイン君と見てるけど、いつもよりもカッコいい感じだよ。ムーちゃんがジャンプしたり、拍手したり、とっても喜んでます。ぷるちゃんとウルちゃんはパーシバルおじちゃん達のマネ。
でもヘッドも凄くてカッコいいけどパーシバルおじちゃんもとってもカッコいいです。だって、全部の攻撃止めちゃうんだ。剣で止めてるけど、たまにお手々で止めたりするんだよ。
あれ? 僕が横見たらウィリスさんとマクマスターが、僕達みたいにみんなの練習見てました。マクマスターは練習しないのかな?
僕はマクマスターの方に歩いて行って、ウィリスさんに聞いてみました。
「あのね、れんしゅうしないの?」
「ああ、私達は次練習するんですよ。剣を使っての練習は、朝早く終わらせてしまったんです」
そっかぁ。僕マクマスターの練習も見たかったなぁ。
「残念な顔しないでください。きっと明日見られますよ。それにまだ魔法の訓練がまだですからね。これからやりますから楽しみにしていてください」
明日見られるの? 明日かあ様、僕にここに来ても良いって、言ってくれるかな?
それからぷるちゃん達の所に戻って、パーシバルおじちゃん達の練習見て、ヘッドが今日1番凄いお羽攻撃して練習終わりました。
「よし、次は魔法を使った訓練だ! エリアス、今度はもっと危ないから、絶対そこから動くなよ」
「うん!」
すぐに魔法の練習が始まりました。パーシバルおじちゃんが炎の攻撃して、ヘッドがお水攻撃。他の騎士さん達もドラゴンさん達もどんどん魔法使って練習です。
あれ? ウィリスさんとマクマスター、まだあそこにいる。さっき魔法の練習するって言ってたよね。何で何もしないのかな?
聞きたいけど、おじちゃんと動かないってお約束したから動けない。
僕がチラチラマクマスターの方見てたら、ウィリスさんがこっち見てニッコリ笑って近づいてきました。
「みんなが終わったら私達だけでやるんですよ。他の騎士やドラゴンが怪我をしないようにね。もう少しですからね」
お怪我? お怪我はしちゃダメダメだよ。僕ちょっと心配です。マクマスターのことなでなでしてあげます。お怪我しないでね。
パーシバルおじちゃん達の練習が終わったら、騎士さんもドラゴンさん達もみんな、ドラゴンさん達のお家の前に集まりました。それを見てウィリスさんとマクマスターが真ん中に歩いて行きます。
ウィリスさん達が歩いてる時、パーシバルおじちゃんとヘッドが僕達の所に来て、ヘッドが結界張ってくれました。ドラゴンさん達の方見たら、そっちも結界張ってます。
「ウィリスとマクマスターの練習はとっても危ないんだ。だから結界を張らないといけなくてな」
結界張るのが終わって、みんながじぃ~ってウィリスさん達の方見ます。
急にマクマスターが消えました。どこ行っちゃったの? あっち見てそっち見て、そしたらウィリスさんの方に炎の魔法が飛んできました。とっても大きな炎の玉です。ウィリスさんが飛んで、水魔法を使って炎を消します。
そしたら今度は氷の魔法がシュパパパパパッて飛んできました。ウィリスさんが避けてザクザクザクって地面に氷が刺さります。
次はギョウオォォォォォォッ!! 風の魔法です。ウィリスさんも風の魔法使って、ブワアァァァァッ!! ダメだよ! せっかくのお花飛んじゃう!
すぐに風が止まりました。ふぅ、良かったぁ。
ぷるちゃんもウルちゃんもムーちゃんも、みんなビックリしたお顔してます。僕もビックリです。いつの間にかマクマスターが最初にいた場所にいました。
僕達みんなで拍手です。凄い凄い! パーシバルおじちゃん達も、他の騎士さんとドラゴンさん達も凄かったけど、ウィリスさんとマクマスターはもっと凄いです。マクマスターどこから攻撃したの? ウィリスさんの魔法もとっても強いねぇ。
「何だ、ずいぶん興奮してるな」
とう様がいつの間にか僕達の後ろに立ってまし。
「とうさま! マクマスターすごいの! ウィリスさんすごいの!」
「2人はドラゴン騎士の中で、1番魔法が上手で強いんだぞ」
とう様とお話してたら、またマクマスターが消えました。とう様がどこにいるか教えてくれます。
マクマスター飛んでました。僕ぜんぜん分からなかったよ。消えちゃったみたいにみえるくらい、マクマスターは速くお空飛べるんだって。
マクマスターが今度はお水の攻撃です。ウィリスさんは結界を張って当たらないようにしました。ぶつかったお水が雨みたいに僕達の方に降ってきました。
お水で何も見えなくなっちゃった…。でもバシュッとかバチバチバチとか、いろんな音が聞こえます。
やっと見えるようになったら、ウィリスさんとマクマスターの周り、地面に穴が開いちゃってました。たくさんです。あ~あ、お花なくなっちゃった。あとでドラゴンおじさんにまた咲かせてもらわなくちゃ。
「相変わらずだな」
「あいつら少しは加減しろって、いつも言ってるのに。しまった。宿舎の方に結界張るの忘れたな。ミーネにまたどやされるな」
パーシバルおじちゃんがとっても嫌そうなお顔しました。
またマクマスターの魔法攻撃が始まって、新しい穴があいたよ。
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