鬼が来りて
作戦としては、単純だ。
同じ境遇であることに同情した俺が、ジィェンを
そして、俺が世話になっているツァンの店で従業員として働いてもらうことで、平穏で”自由”な生活を送ってもらう。
金の問題とマフィアの追及も躱すことの出来る
ーーーーーー
「
俺達に付いて来た
「大丈夫なの、タイチちゃん? 聞いた身請け代って、すっご~~く、高かったお」
「この世界に転移する時に、タイチ様が”受肉”し直したみたいに。ジィェンも
「聞けば、後10日ほどで店に出るそうじゃないですか!?
ガンちゃん、リウとツァン、女性陣からの罵詈雑言を受けながら、リーの所を出て、そのままの足で賭博場へ向かっている。
「ギャンブルで稼ぐことには、”金”を得る以外にも
半信半疑の女性陣の視線が、痛い……。
ーーーーーー
「”銃”ですか……。当店では女性でも安心して遊んでいただけるのが
門番の大柄な男に許され、”銃”を持ち込むことが出来た。
遊郭でも持ち込めたし、大金を払って買った俺の”銃”は、この世界では玩具扱いなのが不服だ。
「…………」
俺の無駄遣いを咎めるリウの視線も、痛い。
リーの遊郭の
「ほっほっほ。よく、いらっしゃいました。今をときめく”精霊憑き”であるタイチ様に御来店いただいて、嬉しい限りですな。さっそくですが、この”腕輪”を付けていただけますかな?」
事前の情報収集で、【
俺に応対した爺さんも付けているように、中に居る従業員全員が付けていることで公明正大であることをアピールもしているのだ。
「腕輪が壊れましたら、その時点で退店して頂いております。そして当店は、
「……
子供に見える精霊達を【実体化】させていないのは理解しても、一般人が見えないのを利用してイカサマをするなと、視線で訴えてくる爺さん。
いざという時の警備要員としての役割も、この爺さんは担っているのだろう。
ーーーーーー
この世界に”
賭博やゲーム、トランプやルーレット、将棋やオセロ、音楽やダンスなどの”娯楽”も含まれている。
その中で、俺の選んだ賭博は”麻雀”。
昔の中国に似た異世界と合うらしく、広く普及しており、ルールも多少のローカル・ルールが有るようだが、ゲーム性や展開の早さを重視しているようで、俺の居た
半荘制の原点二万五千を奪い合い、赤なし、
≪千点・大銅貨一枚≫
手始めに、最もレートの低い二人空きの
「ほっほっほ。今をときめく”精霊憑き”であるタイチ様は
「ああ、来る気は無かったからな。今は
そう捨て置いて、
ーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
「
最初の反応は何のその、手のひらを返したように大喜びで、はしゃぐリウ。
「前の
「凄い! タイチちゃん、凄いお!! 一騎当千だお!!!」
「前から思ってたけどタイチ様って、【武道】もそうだけど。普通の探偵じゃないよね」
「……
そう言いながら振り返るシンの視線の先には、短時間で
___死屍累々の光景が広がっていた……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます