TACTIC部の亀裂

エリアから、転送前の部室へ戻ったTACTIC部の少女達。


隼川「あ、あらら……エリアが閉じちまったか。

 コアの撃破までもう一歩だったのに。

 DFもうちょいもたんの?」

森鹿「こっちだって精一杯やっとるやん」

小鳥「みゅううう……」


颯「草馬さん……敵ゲートのほんと一歩手前、

 まで行ってたんですけどね……」


エリアの最奥まで進んでいた草馬が、部屋の一番奥の壁に向かい合う形でぽつんと佇んでいる……。


一同「……」

草馬「……」


草萎「あ、あはは……そのまあ、まあその、

 TACTIC選抜クラスのエース草馬と、私達

 所詮烏合の衆とじゃ月と茄子……あれ?」


壁を蹴る音が響く。


草萎「うひゃ」


……


草馬は何も言わず、部室を出ていってしまった。


……


隼川「敵陣の敵はほとんど草馬一人で片付けているからな。

 と言って草馬を後ろに下げればFWの突破力はがた落ち……

 正直私らじゃ、誰も草馬の代わりにはならんよ」


草萎「ですよナー えへへ」

隼川「しかしかと言ってあの態度はな……

 ないよな」


森鹿「なあ私らじゃこのランクのエリアは無理やわ。

 皆が草馬に合わせられるわけやないし、

 正直しんどいんやけど……な?」


空町「あ……は、はい。……」


……


隼川「キャプテンあんた、草馬のこと、追っかけなくていいの?」


空町「あ、そう、そうですね。

 ちょっと、見てきます。

 では、お先に失礼します……」


空町も、部室を出ていく。


小鳥「みゅううう……」


…… …… ……

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