説明と時間経過

空が明るくなってきた。

うっすらとかかった、遠くの雲の隙間から、紫ともオレンジとも言い難い空が見える。東から太陽がやってきて気温が上がって、軽くなった空気は上空に移動する。それを補うように、海から風が吹いてくる。

窓から顔を出して頭上を見た。分厚い灰色の雲がかかっている。湿った冷たい空気が頬を撫でる。

「ハワイのノースショアの風みたいだね」

後ろから、弥生の声が聞こえる。

いつの間にか、遠くの空の雲はなくなっていて、かわりに青く澄んだ空が広がっていた。

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