この子のせいで俺の決心が揺らぎまくるんだが!?
花込 沙谷香
プロローグ
1番好きなのは**ちゃんで〜2位は**ちゃんで3位はーーーーーーーー
こんなフレーズを、小学校低中学年ぐらいの時に聞いたことは無いだろうか。
一人の人間が異性と付き合う時、この国では一般的に、パートナーは一人だけだと言うことは誰もが知っていることだろう。
少なくとも小学生高学年にもなれば知っていたはずだ。
だが俺は中学2年生の頃、友達に好きな子居る?と聞かれた時、このフレーズを使ってしまったのだ。
名前を挙げ終わった時の友達の反応は今でも忘れられない。
「え、、1人じゃないの?、、、」
ドン引きだった。
翌日教室に来るとその話はもう他のクラスまで広がっていた。
やれ女ずきだの、やれハーレム希望だの、それはもう数え切れないくらい言われた記憶がある。
当然その日から女子に大いに避けられ始めた。
当時俺はメンタルがプレパラート並に脆かったので、数日で参ってしまい学校にはめったに行かなくなった。
このことをきっかけに俺は『好きな人ができる』ということに恐怖を抱いた。
新しい場所に身を置くため、参考書やワークブックなどを大量に買って、ス〇ディサプリも駆使し、何とか進学校に入学することが出来た。
こんなに勉強したのは生まれて初めてだったと思う。
そして学栄高校の入学式の日、朝玄関を出る前に心の中であることを決心した。
ーーーーー女子とは関わらないでおこう、そうすればもうあんなことは起きないはずだーーーーー
その後多少緊張していたこともあり、大きく深呼吸した後、俺は玄関を出て久しぶりの通学路を歩き始めたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます