~BEFORE 魔王逃走~
「君はすごい子だよ、ラルフ様。」
「君はまさに魔王だね、ラルフ様!」
「君こそが、魔王なんだよ、ラルフ様。」
「君以外に、誰が魔王と名乗れるのでしょうか、ラルフ様。」
「だからよ……」
「決して魔王の座を誰にも渡すな。」
「それはたとえ君の兄でも。」
「それはたとえ君の姉でも。」
「もしくは君の従姉弟でも。」
「もしくは君の叔父でも。」
「さらに叔母にも。」
「とにかく……」
「君以外に、魔王って名乗れるものは居ない。」
「だからよ……」
「目の前にいるこの魔族を殺そうよ。」
「周りにいる魔族全員の命を奪おうよ。」
「玉座に向けて跪けれない魔族の皆に、死をやろうよ。」
「目の前の魔族は兄だから?いいえ、そんなこと、理由にならないよ。」
「兄だからって、自分の玉座を奪っていいんですか?」
「それはないだろう。」
「殺せ、奴を殺せ。」
「殺せ、すべての家族を。」
「殺せ、すべての反逆者を。」
「殺せ、すべての魔族を。」
「殺せ、すべての存在を。」
「殺せ、生きるすべてを。」
「殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、ころせ、コロセ、殺セ!!!」
「リームお兄様ああああああ!!!」
「な、何事だ!」
(終わり)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます