TEARS

TEARS

私は今は笑えない

顔はぐしゃぐしゃ

鏡なんて見れやしない

きっと酷く醜い顔をしているに決まっている

こんな事になったのは私の所為

何もかも

私はあの人に我儘を言い過ぎた

あの人を困らせた

あの人は私に優しくしてくれた

例え私がどれだけ我儘を言おうと……

笑顔で接してくれた

でもある時、あの人は私の元から去って行った

置手紙を残して……

「君との関係に疲れました

我儘な僕を許してください」

私の目から涙が1粒……

あの人は悪くない！！

全て私が悪いのに！！

……やっぱりこうなる事は

薄々わかっていた

いや、もう決まっていたんだ

あの人は私に愛想が尽きること……

私は泣いた

大声で叫んだ

瞼が腫れるまで流れた涙よ

私の悲しみを洗い流して

……やがて涙は枯れる

もう涙は出てこない

ただただ嗚咽がでるだけ

泣くだけ泣いたら

スッキリしたな……

私の犯した罪は有罪……

あの人を傷つけ追いつめてしまったのだから

「ごめんなさい」

そんな一言では許されないだろう

私の罪は重い

もし神様がいるのならば私を裁いてください

私が裁かれることによってあの人の傷が癒えるのならば

私は地獄に堕ちます

あぁ……怖いけどあの人の為なら

今、もう一歩を踏み出せば

私は……

私は……

「待ってくれ」

と、私の手を引っ張る人が……

「君を失いたくない

もう一度やり直そう……」

あぁ、また、貴方は謝るのね

でも、嬉しい……。

また、貴方と歩めるのね

2人は抱き合う。

今、彼女の目から先程流していた涙とは

違う水滴が流れていた……