第11話- 肩越し その2
彼奴の肩越しに見え隠れする彼女はその顔を見せない、きっとつけられた傷を見せたくないのだろう。
そんな目にあっても彼奴の事恨んではいない、それどころか離れたくもなかったんだ。
一寸した恋の縺れ、溜め息をつく彼奴を連れていきたい、離したくない、僕にはそう聞こえた。
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