第10話 そして僕らは一緒に住むことになりました

あの日、僕は告白をした。

それから5年がたった。


そしてもう一度、今度は違う魔法の言葉を使った。

そうして・・・





「海斗がまさか、こんなに早く結婚するとはなぁ。まだ、大学出てすぐじゃないか」

高校時代からの親友の、松島リクがぼやく。


ここは、結婚式場の控室。

結婚式が始まる直前に、様子を見に来てくれた。


僕は真白なタキシードを着ている。

向こうでは、彼女がウェディングドレスを着ている。

スタッフの人に、細かく調整してもらっているところだ。


相変わらず、彼女は美しい。

何度見てもほれぼれする。

僕が見ていると、こちらを見て恥ずかしそうに微笑んでくる。


僕の彼女。高橋ミキ。いや今日からは三崎ミキになる。



「ほんと、あっという間に結婚するんだもん」

リクの隣で、奏良も言う。

あの当時、僕が彼女ができたことを二人に話すと、大騒ぎになった・・・・

本当に、いろいろあった。

結局リクと奏良は付き合ったまま今日にいたる。

お似合いのカップルだ。


あちらでも、ミキさんが親友と話している声が聞こえる。

「ミキちゃんも、ようやく結婚するのね~」


ミキさんの親友の早乙女美月さん。もう、何度も会って面識がある。

美月さんも美人だけど、ミキさんのほうが美人だよ?

ちなみに、美月さんはとうの昔に結婚している。

(なぜだか、僕も結婚式や披露宴に招待された。)


今、結婚する理由としては・・

僕が大学出てから結婚しようとミキさんは主張。

僕はミキさんが20代のうちに結婚させてあげたかった。

そうなると、結婚するのは今年しかない。


経済的には、問題ない。

僕は大学生のころからカメラマンとして働いていて、今はそれなりに収入がある。

ミキさんは、独立してネイルサロンやコスメティックサロンなど何店舗も経営するようになっている。

お互い忙しいけど、できるだけ一緒にいるようにしている。

これからもずっと・・二人で一緒に楽しく生きていくんだ。




「海斗、それにしてもそろそろ白状しなさいよ。二人はどうやって知り合ったの?」

もう何百回目かになる質問を奏良がしてくる。


向こうでも、美月さんがミキさんに聞いている。

「ミキちゃん、そろそろ海斗クンと、どこでどうやって知り合ったか教えてくれていいんじゃないの?」


それに対する二人の答えはいつも決まっている。

ミキさんは、ニカッと笑って答える。

僕は、苦笑しながら答える。


「「ひ・み・つ!!」」








あの日、僕は酔っぱらった美人のお姉さんを拾ったんだ。

そして、僕はその美人のお姉さんにお婿さんにされ食べられちゃった。



めでたしめでたし。


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参考作品(ミキさんや海斗君が出ています)


『日本ワインに酔いしれて』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897721872


『瀬戸美月(24)がんばる!! ~日本ワインに酔いしれて スピンオフ』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054934815283


『瀬戸美月 25歳 ? 私、プロポーズされました!』

https://kakuyomu.jp/works/16816452218641476041


『夜に疾走する』

https://kakuyomu.jp/works/16816452219053850464


良かったら読んでみてください。

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