新作小説【―Me―】の裏側(ネタバレあり!!)

 ――様々な要素を持ちつつ、短く、面白い物語にすること。それを心掛けました。





 ――新作小説【―Me―】のコンセプトは。


 今回は一万文字以下の短編小説の予定だったんです。それが丁寧に描いていたら結局いつも通りに……って感じです(笑)


 とは言えども、今回は短い物語でありながら世界観を垣間見れる……そんなコンセプトで作っていきました。なので意識するべき点は非常に多かったです。


 まず短くも様々な伏線を張ること。これはこの物語内で回収される伏線のことです。やはり、いくら短編と言えども物語に展開が無ければ面白くはなりません。この小説は、ただの世界観を紹介する小説になってはいけないのです。だから、物語の中に伏線を幾つか張って、様々な展開を見せる物語にするように心がけました。


 ただ、正直なところこれは非常に悩みました。如何にして本編の【―Cecilia―】へと繋げるか、どのタイミングの話なのか。やはりシナリオ構成の面は、今回の小説での一番の課題だったと思います。





 ――登場人物たちについて。


 これはシナリオ構成が決まると、かなり早く決まりました。やはり短編なので多くの登場人物を出す訳にはいきません。また、モブキャラ達にも名前などを与える訳にもいきません。なので、今回は二人の主人公と一つの名前だけにしました。


 結果、登場人物が減ることで二人の関係性や物語をより深く書けたとは思っています。ただ、悩んだのは物売りの少女に名前を付けるかどうかでしたね。


 ただ、結果的には付けずに終わりました。ですが、それがこの物語の終盤でちゃんと機能してきますし、やはり付けなくて良かったのかなと。まぁ、もしかしたら今後どこかで出てくるかもしれませんが……。


 アタエちゃんに名前を付けるのはスムーズに決まりました。というより、流れでこれは決まっていきましたね。物語の流れを考えていくと、やはり名前を付けることが自然ですし、それが後々重要な意味を持っていきます。なので、これに関しては本当に流れで決まっていったという感じです。





 ――アタエちゃんと終盤の展開について。


 恐らくこれはかなり気になっていた点ではないでしょうか。まずアタエちゃんですが……これについては本当に何も答えられませんね。ただ、アタエちゃんへの解釈は本当に人によって変わるのではないかと。というのも、あらすじにある『あなたが感じたもの。それがこの物語の全て』というフレーズは、まさにこれを示しているんです。


 少女からアタエちゃんへと繋がっていくこの物語をどう解釈するのか。それがこの物語の全てなんです。なので、このフレーズが生まれました。


 そして、靄の魔法使いが登場するシーンから終盤なのですが……まだ詳しくはお答えできません。ただ、靄の魔法使いとアタエちゃんの存在の違い、というのは非常に意識して描きました。後はこれを皆さんがどう解釈するか、というところでしょうか。


 そして最後の衝撃の展開。これを予想できた方は中々凄いのではないでしょうか。もしかしたら、私の書き方でバレてしまったのかもしれませんが……。


 まぁ今確実にお話出来るのは、アタエちゃんが少女と同じ姿となってしまった……という事くらいでしょうか。でも、これって実はごく自然な流れでこの展開になっているんです。その仕組みに気付けると、今後の考察が面白くなっていくと思います。





 ――最後に。


 今回の物語は様々な要素を持ちつつ、短く、面白い物語にすること。それを心掛けました。結果、皆さんの予想を覆すような結末になったのではないでしょうか。


 本編である【―Cecilia―】の完成はまだまだ掛かりそうです。本作品は、それまでの間を楽しんで頂く為に描いた作品でもあります。読み返せば読み返すほど、きっとこの世界観が染み込んでいくはずです。また、最初では見つからなかった謎にも気付いていく事でしょう。


 なので是非何度でも読み返して世界観に浸って、後の【―Cecilia―】に備えておいて下さいませ。【―Cecilia―】ではより想像を上回るような展開を目指して描いていきますのでお楽しみに。


 では、次の小説でまたお会いしましょう!

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