第3話 入学式
今日は入学式だ。
今僕は今日から通う高校の校門の前にいた。
周りの女子たちは親と一緒に来ていた。
しまった……
今日は入学式なんだからわざわざ歩いて学校にくる必要はなかった。
母親も学校に来るんだから送ってもらえばよかったと校門の前に着いて気づいた。
それどころじゃなかったからこんな事を考える余裕すらなかったので仕方がないが……
僕はそれから入学式のある体育館に向かった。
入学式を終え、教室に向かうことになった。
しかし、本当に母は理事長なんだと思い知らされた。
入学式の時に壇上に立って話をしていたからだ。
でも、普段の母とは違いちゃんとしていてびっくりした。
家でもあれくらいちゃんとしていてくれればなぁ。
と、そんなことを思いながら歩いていると教室に着いた。
教室の黒板に自分の名前を探し席を特定しその席に向かう。
窓際の一番前か……
端という最高の席だと喜んだ。
しかし問題はこれからだ。
その席に着いた僕は周りを見渡した。
周りには男が一人もいない。
そこには女子しかいない不思議な空間が広がっていた。
周りの女の子が発する声がする。
しかもすさまじく大きな声で話をするものがいて、あまりにも耳に刺さる。
男の僕にはきついく少し頭痛がする。
そんなこんなで席に着いてから周りを観察していたら、担任らしき人が入ってきた。
僕はその人を見て驚愕した。
その先生が男だったたからだ。
しかも少しイケメンな感じの先生だった。
てか女子高に男の人が先生で入れるものなのか。
と思ったが男の僕が生徒ではいってるんだから、それに比べたらそんなにおかしなことではないのかと思った。
だが、周りの女子たちはざわついていた。
やはり、女子高でも珍しいことなんだろうな。
そんなことを思っていた僕と先生の目が合う。
先生は僕を見るなり笑顔を向けてから、ざわついていた女子たちを尻目に先生が口を開いた。
「え~と、静かに。」
その言葉を聞いた女子たちは静かになった。
「え~と、今日から君たちの担任になった伊藤学です。今日からよろしくお願いします。」
その言葉がこのクラスの初めてとなるHRの始まりであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。