昔話ミキサー ~竹取物語・三太郎・金の斧~
はっか
a fairy tale of madness
昔むかし、あるところに姓を浦島というおじいさんとおばあさんがおりました。
おじいさんは山へ入り竹を取りに、おばあさんは家で惰眠を貪っておりました。
おじいさんが竹林の中を歩いているときらきらと光り輝く二本の竹を見つけました。感動したおじいさんは一本だけを持ち帰り、環境保護の観点からもう一本はそのままにしておくことにしました。そうしておじいさんはおもむろに斧を取り出して竹を一本切り倒しました。
するとなんということでしょう!中から何の変哲もない男の子が出てきました。子供がいなかった老夫婦でしたので大切に育てようと思い、家に連れて帰りました。
おじいさんは男の子の旨をおばあさんに伝えるとおばあさんも泣いて喜び、太郎と名付け新しい家族としました。
太郎の育ちはとても早く、半年で青年になりました。太郎はおじいさんと共に山へ繰り出し竹を切ったり木を切ったりして家業の手伝いをこなしておりました。
ある日、またいつものようにおじいさんと共に山へ行くと、小さな泉を見つけました。まだまだイタズラ心のなくならないおじいさん、斧を持った太郎を泉へ突き落としました。
ですが太郎が水面に上がってきません。焦り始めたおじいさん。カナヅチなので助けに行くこともできません。しかしその刹那、泉が光を放ち、中から女神が出てきました。そうしてこう言うのです。
「あなたが落としたのはこの金の太郎ですか?それとも、このピンクの太郎ですか?」
おじいさんはこう答えました。
「いいえ、ただの太郎です。」
「あなたは正直者ですね。褒美に金の太郎、ピンクの太郎、ニュートラル太郎三人を返しましょう。」
こうして浦島太郎、金太郎、桃太郎は誕生し、みなが知る昔話が誕生したのでした。
昔話ミキサー ~竹取物語・三太郎・金の斧~ はっか @WL400
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます