4)二世タレントの苦悩・改

🔷⇒二世タレント・津嶋徹平

🔶⇒マネージャー



🔷「朝起きたら、オレはハゲていた」


🔶「徹平さん私です〜入りますよ〜?」

(ドア越しに話しかけてる)


🔷「天下の大物俳優・津嶋亮祐(つしまりょうすけ)の息子だぞオレは……」

(ボソボソと喋る)


🔶「失礼しま~す、今日のスケジュールですが」

(部屋に入る)


🔷「どーすんだよ今日、ったくよぉ。あっ」

(目が合う)


🔶「あっ……すみません、部屋間違えました〜」

(部屋を出て行こうとする)


🔷「オレオレオレ! マネージャー、オレだよ!」


🔶「 もしかして、徹平さん?」


🔷「……そうだよ」


🔶「えっ!?……えぇぇ!?」


🔷「2回驚かないでくれる!?オレも驚いてんだからッ!!」


🔶「どうしてそんな枯れ木みたいになっちゃったんですか。まだ夏ですよ」


🔷「いや、こっちが聞きたいって。朝起きたらこうなってたの!」


🔶「もしかして落語界に弟子入りする気なんですか?やめといた方が…」


🔷「ちげーよっ!弟子入りはしない!」


🔶「今日のお仕事どーするんですか? 」


🔷「休む」


🔶「ダメです」


🔷「えっ」


🔶「カツラ被りましょ?」


🔷「待って、受け入れんの早くない?」


🔶「ちょうど良かった! これを機会にイメージチェンジしましょう!」


🔷「そんな上手くいくか〜?」


🔶「よっ!説法系俳優っ!」


🔷「なんだよ説法系俳優って! もういいよ。おしまいだおしまい。人生終わった」


🔶「諦めるんですか」


🔷「いや……うーん」


🔶「なんでそんなすぐ諦めちゃうんですか!ハゲたくらいで!えぇ!? 周りを見渡してご覧なさい。ハゲた人なんていくらでもいます!」


🔷「どうしてそんなにポジティブなの? あれでしょ、他人事だと思ってるでしょ?」


🔶「そりゃ私もカツラだからですよ!」


(カツラを脱ぎ捨てツルピカ頭を露わにするマネージャー)


🔷「えぇっ!? 衝撃なんだけどー!?」


🔶「リーブ22です」


🔷「いや知らん! カツラ会社事情知らん!」


🔶「アンタ二世タレントでしょ! しっかりなさい!」


🔷「わっこわっ!こんな人だったの〜??えぇぇ……」


🔶「ほら、カツラ買いに行きますよ」


🔷「いやだ!こんな姿、世間の人に見られたら……」


🔶「明日のゴシップニュースに載りますね。ドッカーン!と」


🔷「だろぉ?」


🔶「なので僧侶の服をきましよう」


🔷「なんでぇ!?」


🔶「つべこべ言わずに着る!」


🔷「はい! あっ、思わずはいって言っちゃったよ……」


🔶「わたしもカツラ脱いで着てあげますから」


🔷「な、なぁ、逆に注目されないか?これ……」

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