第37話北京での1泊
そもそも北京に来ることは杭州に単身赴任する前には予定になかったのだが、中国内の基礎工事についてネットで調べ、国内の主要大手企業ということで、是非立ち寄ってお話を聞いてみたいと思ったから、通訳の章さんに頼んでアポイントを取って貰ったときおくしている。
空港からタクシーで三一重工に向かって、副社長に面会し、私の経歴や副社長の若い頃の日本留学の話で盛り上がった末に、是非我が社で機材の開発業務に取り掛かって貰いたいし、部下として5人ばかりを付けましょうとの話が有って、私も一旦帰国して細かい事を打ち合わせしましょうと言う事で、夕飯と宿泊できる宿を用意してあるので、夕方まで工場内を見て下さいと案内された。
近いうちにもっと広い場所に工場移転の計画中との事であったが、流石中国トップだけあって、しっかり整備された工場であると思ったものである。
だが今考えてみても、何も単身赴任でなくとも、当時でもリモートで十分出来る事柄で、当時の副社長も私もその事に気が付かなかったのか不思議である。
翌朝私はまたオンボロ飛行機で上海に戻り、杭州に帰った。
モーター会社に李さんがやってきて平謝りしてくれたが、私は気にしないでと言って、なだめたものである。
帰国してあちこちの会社のお手伝いをやりながら、工場再建を模索したのである。
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