第2話

「ねぇ、私と遊ぼう!」


「…君は誰?」

彼女は色白で、綺麗な金髪、碧眼の美しい容姿-いわゆる絶世の美女-と、言うのだろう。とりあえず誰か聞いてみる。


「私?私は…霞碧!霞碧って呼んで!」


「う…うん。あ…僕は透李。好きに呼んでよ。」


「わかった。で、何して遊ぶ?」


「…勉強でもする?」

ん…?あれ、僕勉強嫌いだよね。何言っちゃってんの。


「…勉強って、遊びじゃないけどいいの?」

めっちゃきょとんてしてるよ、きょとんて。


「…君は、いや霞碧はそれでいい?」


「うん。最近勉強してないからいいよ。」

んー、最近ってことはいつもはしてるということか…

さっきから気になっていたけど、この子庶民じゃないよな。立ち振る舞いに着てる服に…

あとすごい気になっているのが身体能力。

やっぱり普通に競走とかすればよかった…


「…じゃあここで勉強しよう。」

ついたのは屋敷からほんの数メートルほど離れた場所にある東屋。ここなら静かだから

集中出来るかもだし。


「…ねぇ透李。この家に官吏になる資格が書いてある本と官吏の名簿ってある?」


「え…あると思うけど見せてもらえるかわかんないよ?」

突然、何を言い出すかと思えば官吏の名簿って…この子一体どこの子…


「そうだよね、やっぱりなんでもない。」


「霞碧は官吏になりたいの?」


「え?いやなりたくないけど。」


「?まぁいいや」


その後3時間ほど勉強を教え合った。

最後は霞碧の知り合い(?)が迎えに来て帰っていった。


「…どうして遊ぶなんて言ってきたんだろう?」

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