第43話 次のねぎらい
チャイムが鳴る。解答用紙を前の人に回し、先生がそれを集めた後、改めてテストの終了を告げると、クラス内の張りつめていた空気が一気に緩む。
後は帰るだけなんだけど……テストの終わりと同時に机に突っ伏してしまった、星那さんが少し心配なので、メッセージを送っておく。
『明日おつかれさま会しよー!』
お疲れさま会?
『明日でいいんですか?』
明日は学校も配信も休みなのでありがたい。
『明日はおつかれさま会でー、日曜はおつかれさま会ねー』
『一緒じゃないですか?』
『じゃー、日曜はふつーにあそぼー!』
『わかりました』
『初華にも言っとくー!』
教室を出ようとすると、初華さんも同じく帰ろうとしていた。
「おつかれさまです」
「はい、海斗くんもおつかれさまです」
「まってよー!」
勢いよく扉の開く音がして、星那さんが走ってきた。
「なんでおいてくのー?」
「一緒に帰るならメッセージでやり取りした意味は……?」
「それはそれでしょー?」
「海斗くんはつかれてるんだから変に絡まない」
「私も同じなんだけどー?」
「それで、星那はどうだったの?」
「いつもよりいいかもー」
「お疲れさま会はテストが返ってきてからの方がいいんじゃないですか?」
「やだよー! テスト勉強からの解放感のまま遊ぶのー! テストの点数を見た後じゃ楽しめないでしょー」
「いい点とってれば問題ないでしょ」
「そーやってさー……」
星那さんが初華さんと答えが違う場所を見つけて落ち込むのを慰めながら、3人で帰っていった。
\\\
「おつかれー!」
星那さんの家にまたおじゃましていた。
「お疲れ様です」
「そういえば、宙音に聞いたんだけど、カイトってテストの間も配信してたの?」
「あ、はい。してましたよ」
「私もテスト勉強しながら見てました」
「初華は人に勉強ばっかりさせたのに何で自分は他のことしてるの!?」
「私は普段から勉強してるから」
「真面目ちゃんかー……」
「でも、テスト中は大変じゃないですか?」
「大変と言えば大変なんですけど、年齢さらしてないので……」
「そういえばそうでしたね」
「まあ、声である程度予想はされますけど、念のためテストとか年齢がある程度固まってしまうようなことは言わないようにしてるので」
「ってことは、カイトも結構よゆうあるよね……?」
「一応ですけど赤点取らない程度の余裕はあります。補習とかで土曜が潰れたりしたら困るので……」
「味方がいないよぉ……」
「もう過ぎたことですし、今日はお疲れさま会ですから」
「だね! もう宙音から借りてきてるから!」
今回は2種類の武器を持って行って、大群の巨大な生き物やUFOのようなものを協力して倒していくというゲームをすることになった。
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