202011 ジャパロボ 53

渋谷かな

第1話 ジャパロボ53

「なんだ!? こいつらの動きは!? 今までの自衛隊機とは違うぞ!?」

 みなみは3体の明日香隊のジャパロボに手こずる。

「なめるなよ! テロリスト! 我が隊のジャパロボは04タイプだ! 03とは違うのだよ! 03とは!」

 ジャパロボのランク付け。民間用は02タイプ。03が自衛隊専用機。この機体のデータが奪取され全世界に広まってしまった。それで開発されたのがアイルロボ。04タイプは03の性能アップ版で強いのである。

「それがどうした!? 私のジャパロボはおまえたちを凌駕するのだ!」

 みなみは1対3でも互角以上に戦ってみせる。

「こいつ!? できるぞ!?」

「テロリストなんかに負けてなるものか!?」

「電気ネットを仕掛けるぞ!」

 明日香隊のジャパロボは3方向に分散し、ネットをみなみに投げつける。

「私の動きを封じ込めるつもりか!?」

 まだみなみはネットの本当の恐ろしさを分かっていない。

「スイッチ、オン。」

 ジャパロボから電流が流される。

「ウワアアアアアー!?」

 みなみの体に電気が流し込まれ気絶してしまう。

「これで中のテロリストも丸焦げだ。ワッハッハー!」

 明日香隊のジャパロボたちは勝利を確信する。

「ドピュン!」

 空から無数のビームが降り注ぐ。

「なんだ!?」

 ビームが電気ネットを破壊する。

「私は大日本帝国自衛隊綾幕僚長直轄部隊チーム祐奈隊長広瀬祐奈だ!」

 そこに祐奈がみなみを助けに現れる。

「え、エンペラーだ!?」

 大日本帝国自衛隊エースパイロットの祐奈の乗るジャパロボは、大日本帝国の最新鋭の科学技術が詰め込まれている最強のジャパロボであり、大日本帝国の強さの象徴でもあった。

「私は明日香隊隊長の安倍明日香だ。いくら国民的英雄の祐奈隊長のお願いでもテロリストを逃がす訳には行きませんな!」

 明日香は仕事熱心だった。

「違う! みなみ隊員は私の命令でテロリストの潜入捜査を指せていただけだ!」

「苦しいいい訳ですな。」

「麻衣ちゃん。」

 麻衣はカバンから電子パットを出す。

「はい! 見てください!」

 明日香は光学レンズで拡大して見る。 

「こ、これは!?」

 確かにみなみの履歴書に祐奈が押した採用のハンコが押してあった。

「見たか! みなみ隊員は私の部下だ。それとも、まだやるというのならエンペラーの権限でおまえたちを皆殺しにすることもできるんだぞ!」

「失礼しました!? 祐奈隊長!?」

 皇帝に乗る祐奈には様々な特典がある。

「あそこにテロリストの残党が1機残っているぞ! 早く退治してこい!」

「ギョ!?」

 アイルロボの残りが気づかれたので逃げ出す。

「待て! 待て! 御用だ! 御用だ!」

 明日香隊はアイルロボを追いかける。

「ああ~楽しかったな、女子会。今夜はぐっすり眠れそうだ。ふあ~あ!」

 人生で初めての女子会に満足している祐奈であった。

 つづく。

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