第12話 青髪

新宿を歩く青い髪の女性。

黒いチェーンラグTシャツにスカート。

男に声をかけられる。


「君俺と同い年くらいじゃない?これから遊ばない?」


無視する女性。


「冷えな〜。いいじゃんよ〜。カラオケでも行こうよ〜」


颯爽と立ち去る女性。


しかしその口元には笑みが浮かんでいた。


内山はこの1ヶ月、女性として生活してきた。

顔や肌のハリなど、20代のそれに若返っていた。


会社は辞めた。

あんなことよりも、世の中にはもっと楽しいことがアホほどある。


内山は深呼吸した。

いや、今、彼女は内山京子と名乗っていたのだが。


「あ〜、人生って・・・・


本当に素晴らしい・・・」

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